ブラジル国内には現在、79カ国からの5208人の難民がおり、そのうち最も多いのはコロンビア人で1154人いる。法務省の国家難民審議会(Conare)のデータで明らかになった。
その数字によれば、国内での難民申請はこの数年で急激に増えている。2010年は566件(そのうち受理された件数は126件)だったのが、昨年は5256件(同649件)と10倍近くになった。しかも昨年は、申請を受理された件数が、認められなかった件数(636件)を初めて超えた。
国家法務局のパウロ・アブラォン局長はこの難民急増を「中東、アフリカ、南米大陸の各地で起きている政治不安の結果」とする。
国連難民高等弁務官事務所のブラジル代表アンドレス・ラミレス氏は、それ以外に「世界におけるブラジルの存在感の高まり」を指摘する。
1951年に採択された国際条約「難民の地位に関する条約」に、ブラジルが加入したのは1997年。「第三国定住」(難民キャンプで生活するなどして難民となっている者を、別の国が受け入れる制度)も受け入れている。法務省によれば、コロンビア人難民を受け入れているのは、隣国エクアドルで難民として生活している5万5千人以上のコロンビア人の第三国定住を受け入れることで、エクアドルに協力することが目的だ。(つづく、4月24日付G1サイトより)
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