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電話の普及は米国以上=CPUやTVは及ばぬも

ジェツリオ・ヴァルガス財団(FGV)が4月23日、ブラジルでは携帯電話と固定電話を含む電話の普及率が総人口の158%に及び、米国を上回ったと発表した。
電話の普及率158%という数字は国民一人当たりの携帯電話や固定電話が1・6台ある事を意味しており、米国の156%を僅かながら上回った。全世界の平均普及率は115%だ。FGVによると、ブラジル国内で利用中の携帯電話は2億7360万回線で、3月だけで86万回線が新たに使用され始めた。携帯電話の77・6%は前払いだという。
ブラジル国内の電話回線の急増の背景には、同じオペレーターの電話への料金割引等のプロモーション増加や国民の購買力向上といった要因がある。複数のチップが使える機種の普及や複数の携帯電話を購入出来る消費者の増加は、通話料金を少しでも安く抑えるために複数のチップを購入してオペレーター毎に使い分けるといった方法を一般的なものとした。
このような方法を選択する人の増加は、ブラジルの通話料金が高い事にも起因している。米国では通話料金が安いため、複数のチップや機械を購入する必要に駆られる事は少ないという。
一方、6月からのサッカー・ワールドカップ開始に先立って普及率向上が期待されているのはテレビだ。現在の普及率は97%だが、W杯前のテレビ購入や買い替え傾向はこれまでも見られ、W杯までには普及率が100%に至ると考えられている。世界全体のテレビの普及率は平均72%だが、米国は141%だ。
デスクトップとノートブック、タブレットを含むコンピューターの普及率は、米国が128%であるのに対し、ブラジルは67%と差が大きい。それでも世界全体の平均の49%よりは普及率が高く、2013年はその売上げが前年比19%伸びた。今年の売上げは昨年比10%程度の伸びと見られている。最も伸び代が見込まれるタブレットは今年、デスクトップやラップトップの売上げの総計を初めて凌ぐと予想されている。ブラジルでのコンピューターの普及率が100%になるのは2016年と見られている。(4月25日付エスタード紙より)