ブラジル代表チームの正式メンバーも発表され、W杯開始までいよいよ1カ月に迫った。日本外務省や当地の日系団体等が続々と、W杯に合わせて訪伯する日本人旅行客のために、情報サイトを公開するなど方々で動きが出てきた。
宮城県人会はW杯期間中の交流の場として会館を開放し、全試合を大サロンのスクリーンに投影する予定だ。その他、秋田県人会、福島県人会、高知県人会などが臨時宿泊場所(場所のみ)を提供する。
日本からの観戦目的の来伯者には、試合チケットがあれば「ブラジルW杯ビザ」という特別なビザが用意される。通常観光ビザで3000円かかる手数料が免除され、受付日の翌日より数えて3日間と、通常より早く取得ができる、家族等同伴者にも適用するなどと優待されている。
日本から実際どれほどの旅行客が当地を訪れるのだろうか。FIFAは各試合で試合国サポーターに、会場収容人数の8%分のチケットを割り当てていると発表している。グループ戦で日本戦のある各会場の収容人数が約4万人弱なので、グループ戦3試合は、それぞれ3200人分が日本人からの応援客向けのものだ。
昨年10月に行われた最初のチケット販売では、ブラジル、米国、アルゼンチン、ドイツ、チリ、英国に次いで、世界で6番目に日本からの応募者が多かった。
ブラジル観光省はW杯期間、日本から7千人程度の観光客を見込んでいるという。4月中旬現在で「ブラジルW杯ビザ」に限っていえば、在名古屋ブラジル総領事館では30件程度と申請数は少ないようだが、5月末から6月にかけて直前に申請者数が増えるものと見られる。もしくは通常の観光ビザをとるケースも多そうだ。
4年がかりで計画的に休暇をとり、静岡県から渡伯の準備をしているという小林芽里さんは、「日本のサッカーファンは代表戦に毎回行くような人たちでも、今回は遠いし、費用が高いし、難易度が高いので行ける人が少ない印象。試合の終了時間が遅いのでそれがちょっと不安だが、11年ぶりのブラジルで、初めて行くノルデスチの文化や自然も楽しみ」と語った。
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