サンパウロ市リベルダーデ区のガルボン・ブエノ街は今でこそ中国人や韓国人も増えたが、かつては日本人街として知られ、大鳥居やすずらん灯、日本庭園等、日本情緒の漂う場所の一つだ。そのガルボン・ブエノ街160番付近に最近、幅14メートル、高さ4メートルのゴジラの大壁画がお目見えした。
ゴジラは日本の東宝が1954年に公開した特撮怪獣映画『ゴジラ』の主役だ。第1作は、ビキニ環礁の核実験に着想を得たスタッフが「核の落とし子」「人間が生み出した恐怖の対象」としてのゴジラを描き出し、961万人という観客動員数を記録した。
1962年公開の第3作「キングコング対ゴジラ」は1255万人を動員し、アメリカなどでも上映され大ヒットとなった。その後は人気が下火となり、第15作以降、製作も中断された。
1984年に製作された第16作は第二期となる平成ゴジラシリーズの第1弾で、1989年の第17作からは対決ものが再び流行。平成シリーズは、ハリウッド版の政策決定により第22作で終了となったが、19998年にはハリウッド版ゴジラが公開された。1999~2204年には子供向けに製作されたミレニアムシリーズが出ている。
今回の大壁画はゴジラ誕生から60周年を記念してブラジル人のグループが描いたもので、5月3日にシプロス、オシル、バルバラの3氏が絵を描き、その様子をマテウス氏が録画、チアゴ氏が写真に撮った。5日には落書き防止用のニスも塗られている。
大壁画が描かれたのは市警第1署の外壁で、今回の企画を知った同署のジョゼ・サンパイオ・ロペス・フィーリョ署長が特別に許可を出した。
ハリウッド版のゴジラ映画の最新作は5月16日に公開(日本では7月25日)予定で、リベルダーデの壁画は5月19日まで保存される。
(8日付フォーリャ紙サイト、フェイスブックBairro da Liberdade Em Sao Pauloなどより)