ブラジルを代表する文学の祭典、パラチー文学祭(FLIP)が今年もリオのパラチー市で開催される。
FLIPはブラジル在住のイギリス人女性編集者、リズ・カルダーさんの発案で2003年からはじまった文学祭で、ブラジル文学の功績を称え、ブラジル文学のさらなる発展を目指すべく行なわれているイベントだ。
今年も7月30日から8月3日に行われるが、今年もブラジル文学界以外の目玉も多彩なものとなっている。
FLIPでは毎年、ブラジルの文学やジャーナリズムに貢献が認められる文学者を改めてオメナージェン(トリュート)するのが恒例となっているが、今年のテーマは2012年に亡くなったばかりのミロール・フェルナンデス。ジャーナリストとして活動しただけにとどまらず、イラストレーター、シェイクスピア演劇の翻訳家など、多彩な活動を展開したことで知られる文筆家だ。
もうひとつ注目されているのが国外からの文豪ゲストで、今年はジュンパ・ラヒリがやってくる。2004年に小説「その名にちなんで」でアメリカの文学界最大の栄誉であるピューリッツァー賞を受賞して以来、今日までアメリカにおけるベストセラーの常連となっているインド系アメリカ人の女流作家だ。彼女がどういうことをパラチーで語るかにも注目だ。
また、60年代以来、ブラジル音楽を支える大ベテランのガル・コスタとエドゥ・ロボがコンサートを行う。ガルの出番はFLIPのオープニング・ショーとなる。
また、ゲストの一人として、現在ブラジル屈指の喜劇女優としておなじみのフェルナンダ・トーレスがトークで参加することも決まっている。彼女の母親はブラジルで唯一、アメリカのアカデミー賞で主演女優賞にノミネートされたことで知られるフェルナンダ・モンテネグロだが、今やそうした家系的な肩書きの説明が不要なほどの地位を確立した彼女の文学に対する発言も気になるところだ。
タグ:ガル・コスタ