ペトロブラス問題に関する上院の議会調査委員会(CPI)の構成メンバー12人中4人が、同公社を巡る疑惑のひとつであるペルナンブッコ州のアブレウ・エ・リマ製油所建設を担当するカマルゴ・コレア社から、2010年の選挙時に献金を受けていたことが判明したと16日付エスタード紙が報じている。
ペトロブラス問題に関するCPIは、米国のパサデナ製油所買収問題やアブレウ・エ・リマ製油所の建設経費急増など、ペトロブラスを巡る種々の疑惑について調査することになっている。
同CPIの初会合は、13人中12人が決まった14日に開催され、民主運動党(PMDB)のヴィタル・ド・レゴ上議が委員長、労働者党(PT)のジョゼ・ピメンテル上議が報告役を務めることになったが、報告役のジョゼ・ピメンテル上議らは10年の選挙でカマルゴ・コレイアから献金を受け取っている。
その4人は、ジョゼ・ピメンテル上議とウンベルト・コスタ上議(PT)、シロ・ノゲイラ上議(進歩党・PP)、ヴァネッサ・グラツィオティン上議(ブラジル共産党・PC Do B)で、いずれも連邦政府側の与党議員だ。
受け取った金額は、ピメンテル上議とコスタ上議が各100万レアル、ノゲイラ上議が15万レアル、グラツィオティン上議が50万レアルだ。コスタ上議は別の建設会社OASコンストゥラトーラからも50万レアル、ノゲイラ上議も同様に、別の建設会社のヴォトランチン・シメントス社から10万レアルの献金を受け取った。建設会社からの献金が各議員の献金に占める割合は、ピメンテル上議が20%、コスタ上議が30%で、比重がかなり大きい。
4月26日付エスタード紙によると、カマルゴ・コレイア社は2008年、アブレウ・エ・リマ製油所建設で5億9100万レアルの契約を結んだ。その金の一部は下請会社のサンコー・シデール社に渡り、連邦警察が調査中の「ラヴァ・ジャット作戦」の主犯で闇為替師のアルベルト・ユセフ容疑者の企業MOコンスウトリアに流れたことが発覚している。
ユセフ容疑者の共犯者として逮捕されたのは当時ペトロブラスの供給部理事だったパウロ・コスタ容疑者で、カマルゴ・コレイア社も水増し請求に関与している可能性が疑われている。
ペトロブラスのCPIは野党の要請で出来たものだが、上院CPIは選出済みの12人がいずれも与党議員であるため、野党側は、上下両院の合同CPIに主力を傾けて疑惑を追及する意向だ。
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