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自動車=3月の販売額16%減少=小売全体の足も引っ張る

 地理統計院(IBGE)の調査によれば、売り上げの伸び悩みと過剰在庫で一部メーカーでは人員削減を余儀なくされている自動車部門の3月の販売額は昨年同月比16%のマイナスとなり、08年の世界金融危機以降、最大の落ち込みを記録したと16日付エスタード紙が報じた。
 IBGEによると、3月の一般小売販売額は、2月比で0・5%、昨年同月比で1・1%減だったが、自動車販売が大幅な不振だったため、自動車と建築資材の販売額を含めた場合の拡大小売販売額は、昨年同月比5・7%落ち込む結果となった。IBGEの調査担当者によれば、3月はカーニバルの休暇などで営業日が通常より少なかったこともあるが、延滞率上昇で消費者が利用可能な信販の数が減り、分割払いが出来なくなったことが主な要因だという。
 連邦政府は景気刺激策として減税していたIPI(工業製品税)を段階的に戻しているが、選挙を控えた今年、販売不振に伴う大幅な人員削減を避けるため、IPIの再引き下げを視野に入れることを迫られそうだと専門家は見ている。
 ヴォトランチン・コレトーラ社のエコノミストのギリェルメ・マイア氏は、信販数減少やインフレなどの経済への影響は今年いっぱい続くとみており、「国内総生産は、昨年IBGEが出した成長見通しの2・3%を下回る」と予想している。