湖西市の女児死亡事故で、事故後に帰伯した被告に時効判決が出た。社会奉仕活動すらなく、何のお咎めも無いということに納得がいかない遺族は、検察官の気持ちを動かそうと日本の当局に働きかけているようだ。しかし、それがどの程度功を奏すかは未知数だ。
「罪はあるが罰は無い」というブラジル司法制度の判断に関して、日本人の頭ではピンと来ない部分がある。「被告に罪がある」と判事らが明確に認めているが、日本のメディアが判決後に一斉に報じた記事では実際、この点を全く強調していなかった。「逃げて得した外国人犯罪者」という印象を日本人に与えたようにも見える。確かにそうかもしれないが、少し違和感も残る。
当地に住んで3年以上経つが、日本の常識の範囲内でブラジル社会を理解しようと思っても無理だ。今回の一件ではそれを痛感した。 (詩)