W杯が近づき外国からの旅行者も増える時期、サンパウロ市内のショッピングセンターに15種類の通貨を両替する機械がお目見えした。
現在は、ヴィラ・ロボスとシダーデ・ジャルジンの二つのショッピングのみだが、6月1日にはブタンタンのショッピングにも設置される。
責任を負うのはグラッコ・コレトーラで、対象となる通貨は、米ドル、レアル、ユーロ、ポンド、アルゼンチンのペソとチリのペソ、カナダドルなど15種類だ。現時点では両替できるのは紙幣のみで、上限額は3千米ドル。両替には旅行レート(トゥリズモ)が適用され、毎日1~2回自動的にレートが更新される。両替は中央銀行の規定に従って行われ、手数料は5レアル。また、金融取引税(IOF)の課税対象にもなる。
この機械ではクレジットカードは受け付けないが、身元確認のためにはクレジットカードかデビットカードの提示が必要で、ブラジル国内で発行されたカードを使用する場合は納税者番号(CPF)も入力しなければならない。
なお、W杯での観光客増加を見越した国家通貨審議会が2011年の初頭に発表した、郵便局やロッテリカ(宝くじ発売所)での両替は、W杯前の実現が困難で、机上の空論で終わる見込みだ。郵便局はブラジル銀行、ロッテリカは連邦貯蓄銀行と業務提携しているが、W杯の試合開催都市には全てブラジル銀行があり、営業時間も延長される予定である事と、安全性の確保、先行投資の不足という理由で、当面は実現不可能との結論が出たという。(25日付フォーリャ紙などより)