W杯まで2週間を切ったが、W杯の試合観戦用の航空券は平日より割高で、中には5倍という路線もある。
例えば、6月23日午後5時からのブラジル対カメルーン戦を観るために23日にグアルーリョスからブラジリアに行った人が24日に帰ってくる場合、帰りの料金を25日の料金と比べると、TAMは998レアル対646レアルで約1・5倍、Azulは334・30レアル対116・90レアルで約3倍。GOLとAviancaは、560・90レアル対104・9レアルに549レアル対99レアルで、5倍以上の高値となる。
往路の料金はさらに高く、復路と同じなのはTAMのみで、Azulは949・05レアル、GOLは743・90レアル、Aviancaは959レアルかかる。
同様の現象は6月22日午後4時からのドイツ対ガーナ戦でも見られ、グアルーリョスを20日か21日に出てフォルタレーザで観戦後、22日にグアルーリョスに戻る場合の往路と復路(カッコ内は平日の料金)を列記すると、TAMは往復共999レアル(261レアル)、GOLは425・90レアルと872・9レアル(260・90レアル)、Azulは往復共949・05レアル(627・85レアル)、Aviancaは508レアルと855レアル(220レアル)となっている。
試合開始前に着く便や直後に出る便が高くなる例は、前出4社に尋ねた54路線中34路線(58%)で見られた。調査した便は、国内最大のグアルーリョス空港から、観戦者が多いブラジル、米国、ドイツ、コロンビア、アルゼンチンの試合を見に行くと仮定したものだ。前出4社は国内の航空業界で99%のシェアを占めている。
関係者によると、航空券の値段は需要と供給の関係で動き、利用者が多い時は料金が上がり、利用者が少なければ料金が下がる。この原則は連休や長期休暇の時などにも適用されるため、試合前に着く便や試合直後に出る便は高くなるが、試合ぎりぎりに着く便はプロモーション価格に近く、150レアルを割る場合さえあるという。
民間航空監督庁(Anac)によれば、3月に調査したW杯期間中の航空料金は、昨年10月の平均489・12レアルから33%下がり、平均328・11レアルになったという。同庁は21日の時点での開催12都市に行く便の座席占有率は26%だったというが、クイアバやフォルタレーザなどは既に満席との情報もあるので、旅行者は早めに確認する必要がある。フォルタレーザでは宿泊出来る場所が足りず、試合当日に着いて当日帰らなければならない人も1万5千人程度出ると見られている。
なお、現地実行委員会(COL)のロナウドが23日に「W杯の準備が遅れており恥ずかしい」と発言し、ジウマ大統領が24日に「恥ずかしいと思う理由なぞない」と反論した事は記憶に新しいが、27日にはアウグスト・ナルデス国庫庁長官が「空港のトイレを使うたびに、(ヨーロッパの空港のトイレと比べてしまい)恥ずかしさを覚える」と発言している。
(28日付フォーリャ紙より)