伝統食の現地化はやっぱり宿命?
先週末、ドイツ系子孫の集住地区、サンパウロ市ブルックリン区であった「五月祭り」(Maifest)に行ってみた。当地であるドイツ系の祭りでは「オクトーバーフェスタ」(10月祭り)に並んで大規模らしく、小雨にもかかわらず中々の盛況だ。
やっぱりメインは食!ということで、屋台をくまなくチェックするが、やはりドイツだけあって、ソーセージやサラミ、乾燥肉の屋台が多い。料理も肉、ソーセージ、そしてポテト…。 やっぱりポテトが野菜がわり? 基本的に、ブラジルと似ているなあ。しかし、このボリュームと肉肉しさ…あんまり食指が動かない。
美味いものを求めて更に探索を続けると、1店だけパン屋があった。サンパウロに店を出しているらしい。
日本食が昨年世界遺産に登録されたが、ドイツも今、パンの世界遺産登録を目指して頑張っている。確かにドイツ本国で食べたパンは、種類も豊富でうまかった。
久しぶりにドイツパンが食べられる!と嬉々として屋台のプレッツェル(ハート型のシンプルな塩味パン)を買ってみたが…。うーん、伝統食が現地化して劣化(小声)するのはどこも一緒なんだなあー…。しかも、料理が一皿110レアル(約6千円)って、高すぎー! 常々日本食も割り高だと思っていたけど、これはいい勝負。
スコットランド音楽あり、日本食の屋台ありで、多文化ミックスのお祭りだ。やっぱり「国境なき春」のテーマが、ドイツ系社会の現状のよう。個人的には各県の郷土料理が食べられる日本祭りの方が、満足度が高いけど、他国系社会のイベントを覗くのもたまには悪くない。(阿)