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カンタレイラ=リオ・クラーロから援水=毎秒200リットル受ける

 ジェラウド・アウキミンサンパウロ州知事が29日、カンタレイラ水系の給水域に、リオ・クラーロ水系からも給水を始めたと発表したと30日付伯字紙が報じた。
 大サンパウロ市圏やカンピーナス地方に水を供給するカンタレイラ水系はかつてない少雨で、アウト・チエテとグアラピランガの両水系からの給水を行ったが、通常の方法で取水可能な貯水量が8・2%に落ちた15日に取水口より下の「未開の水域」の取水も開始。同措置で名目上の貯水量は26・7%に増えたが、貯水量は減り続け、30日は25・0%となった。
 この窮状緩和のため、サンパウロ州水道公社はリオ・クラーロ水系からの給水を開始した。リオ・クラーロ水系は貯水量が100%を超える唯一の水系で、カンタレイラ水系給水域には毎秒200リットルを供給している。
 30日朝の各水系貯水量と5月の降水量(カッコ内は平年)は、カンタレイラ25・0%で37・3ミリ(83・2ミリ)、アウト・チエテ30・9%で33・3ミリ(78・3ミリ)、グアラピランガ74・3%で45・5ミリ(60・5ミリ)、リオ・クラーロ102・6%で180・2ミリ(133・6ミリ)、アウト・コチア48・4%で67・0ミリ(68・0ミリ)、リオ・グランデ94・3%で60・6ミリ(80・8ミリ)。
 なお、水資源・水道技術センターのパウロ・タカシ・ナカヤマ技師らがカンタレイラ水域の渇水は3378年に一度と試算した事は13日付エスタード紙が掲載。同紙によれば、昨年10月~今年3月の少雨は3378年に一度の深刻なもので、同様の事態が再び起きる可能性は0・033%。2月の降水量は例年の3分の1の73ミリで、これほどの少雨は1万年に一度だという。
 問題は、昨年10月~今年3月の少雨で減った貯水量が例年並みに回復するのに要する期間が、ナザレ・パウリスタ地域以外は1千年以上かかるとされている事だ。