いよいよW杯開催の月に入ったが、開催各都市では空港を含め、終了していないスタジアム、空港改修、インフラ工事をはじめ、問題が山積と31、1日付エスタード紙が報じている。
開幕試合が行われるアレーナ・コリンチャンスでは1日、W杯を想定したテストの意味も含めた全国選手権(ブラジレイロン)のコリンチャンス対ボタフォゴの試合があり、3万7千人余が観戦に訪れた。この数字はスタジアムの収容人数6万8千人の6割にも満たない人数で、W杯用に設置された北側の仮観客席は使用されなかった。
11日付エスタード紙のスポーツ面記事は「あと10日でブラジル代表とクロアチア代表がこのスタジアムで試合をするなど想像し難い」との書き出しでの記事を掲載しており、スタジアム周辺は木材の破片や架台が散乱している状態だったという。
しかもメトロのコリンチャンス・イタケーラ駅の出口にある入場券の読み取り機の1台は機能せず、その後金属探知機も故障したために混乱が起き、軍警が入る事態となった。
COLオペレーション総合責任者のチアゴ・パエス氏は、「(1日の)人の整理はコリンチャンスの責任下にあった。12日の開幕戦では全てきちんと機能する」と強調し、W杯中はメトロ周辺を整理する人員も増やし、別の場所に一度に一人だけ入場できる仕組みの回転式入場ゲートを設置すると説明した。
COLによれば、北側の仮観客席が使用できなかったのは検査が一つ終わってなかったためで、その検査は4日に行われる。開幕戦には全ての施設が完成し、100%安全に使用できるようになると話している。
他にも、大会に向けては6スタジアムでインターネットや携帯電話の使用に不備が生じる可能性がある。機能状況を調べるためのテストを行う時間が無いからだ。
W杯向けに計画された工事のうち、少なくとも半分は6月12日までには全てが完成できず、多くの工事が一部のみ完成の見込みだ。その一例が、リオの空港からバーラ・ダ・チジュカ区までを結び、マラカナン・スタジアム周辺にも入るバスの道路トランス・カリオカだ。公共資金を投じた工事のうち最も高額の19億レを投資した全長39キロのこの道路は、1日に一部が完成、2日から運用を開始した。
空港に関してはベロ・オリゾンテのコンフィンス、クイアバ、リオのガレオンの改修が大会までに終わらない見込みだ。にもかかわらず、政府は空港ロビーやターミナルでは混乱が起きないことを保証すると主張している。
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