4日にワールドカップ最後のチケット発売が行なわれ、全64試合のチケット18万枚が売り出されたが、サンパウロとリオの券売場では、販売開始が遅れたりしたこともあって混乱が起き、軍警が介入する場面も見られた。
チケットは4日の未明からインターネットで販売されたほか、開催12都市にそれぞれひとつの12会場で発売された。12都市の会場にはインターネットでチケットを購入出来なかった人が最後の望みをかけて集まり、長蛇の列が出来た。
サンパウロ市での売り場となった南部のイビラプエラ体育館前には、3日の午後8時頃から並び始めた人々約500人が列をなしたが、午前9時の発売開示時刻にはFIFAがサンパウロ、リオのスタジアムでの全試合の売り切れを発表した。また、ブラジルの試合も売り切れた。
イビラプエラ体育館では、長時間並んだにもかかわらずチケットを買えなかった人たちが悔しさのあまり、柵を乗り越えて体育館内の事務局に乱入しようとする騒ぎも起きた。
軍警はこうした事態を予想して同体育館の警備にあたっており、優先権のある高齢者らの列と既に購入したチケットを受け取りに来た人用の列、チケット購入を希望する人用の列の三つのグループに別れるよう支持したが、軍警やFIFAのスタッフの中には、この会場に事前に買ったチケットの引き換えのみに来る客も中に混じっていたことを知らず、引き換え客用の列に対して誤って注意を促す場面も見られたという。
また、軍警とFIFAの連携も悪く、ある軍警は「FIFAの連中は体育館の中に入ったままで、混乱収拾は全部軍警にまかせたままだ」と不満を漏らしていた。
チケットがなくなっていたのはリオも同様で、券売場周辺では、警官が入るのを無視してチケットを売りつけるダフ屋も横行した。
とはいえ、全ての人が悔しい思いで帰ったわけではなく、2年前からリオに住んでいて、出身国のエクアドルとホンジュラスの試合のチケットが買えたと喜ぶマリア・ベニテスさんのようなケースもあった。(4日付エスタード紙サイトなどより)