連邦警察の「ラヴァ・ジャット作戦」で3月に逮捕された元ペトロブラス供給部理事のパウロ・コスタ容疑者に、スポーツ省がワールドカップに関してコンサルタント契約を結んだ会社とのつながりがあるとの疑惑が発覚した。6日付エスタード紙が報じている。
同容疑者は、ラヴァ・ジャットの仕掛け人のアルベルト・ユセフ容疑者と結託し、ペトロブラスのペルナンブッコ州アブレウ・エ・リマ製油所建設で水増し契約を行なった、収賄などの容疑で逮捕された。また、ユセフ容疑者の企業のラボージェン・キミカ社と保健省とのあいだの不正契約を斡旋した疑いも持たれている。そのほかにも、ペトロブラスによる米国パサデナ製油所や沖縄の南西石油製油所の買収問題での疑惑にも絡んでいるとされ、現在渦中の人物となっている。
そのコスタ容疑者に新たな疑惑が浮上した。それは同容疑者の自宅で押収されたコンピューターから、スポーツ省から2010~13年に1560万レアルを受け取ったヴァリュー・パートナーズ・ド・ブラジル社(以下、VP社)とのつながりを示す資料が出てきたことだ。
VP社はW杯のコンソーシオ参加企業のひとつで、スポーツ省とは2009年に契約し、開催地のインフラ整備や競技に関する法の監査などを行なっている。同社との契約は2年契約で、さらに2年更新された。
連警によると、このコンソーシアムは少なくとも2940万レアルを受け取っており、連邦会計検査院(TCU)がこの支払いは不正なものと判断している。
連警が入手した資料には、入札に関するスポーツ省の料金表や、VP社役員からスポーツ省担当者に宛てた手紙や文書、領収書、コンソーシアム参加企業間の金の動きを示す証明書のほか、契約や解約、役員交代などに関する文書などが含まれている。
連警は、VP社とペトロブラス・デストリブイドーラ社(PD社)とのあいだの契約交渉の資料も見つけている。そこには入札価格表や、同社がPD社と結んだ二つの契約書が見つかった。一つは化学製品の供給会社に対する財政監査を20万レアルで行なうというもので、もう一つは燃料の効率化に関するサービスを49万5千レアルで行なうというものだ。
連警はこれらの資料がコスタ容疑者の自宅で押収されたコンピューターにあったという事実を重要視し、事実関係を追及する意向を示している。