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盛り上がった質疑応答=日系社会への熱い思いも

 休憩を挟んで行われた後半は、来場者からの質問に田母神氏が即興で答える質問会となった。「集団的自衛権について」「総理になる意思は」など政治的に注目の集まる質問が30件以上寄せられ、田母神氏は言い淀むことなくそれらに答えると、日系移民に対しての思いも語った。
 「日本の目指すべき国家像」について、「政治的に自由で豊かな経済が必須」とした上で、人間として尊敬される人物を育てるために教育勅語と修身教育を復活させ「道義国家」を目指すと返答。会場からは拍手が起こった。
 多くの質問が寄せられた「集団的自衛権」には、「暴漢に遭った時、俺は助けないけど、お前は俺を助けろよと言っている様なもの」と現状を否定。その上で「憲法改正で何年もかけるより、憲法解釈を変更したほうが現実的」と日本政府の方針に同調した。
 「総理になる意思はありますか」と問われると「政治に参加するくらいなら首相を目指すのは当たり前です」と即答し会場を沸かせた。
 また防諜や情報収集などに関する日本の能力の低さを危惧し「日本の情報能力は10倍してやっとドイツに追いつく」と情報能力の向上を訴え、「自衛隊入隊者の背景調査が出来なくなっている」と個人の権利保護が優先されすぎている社会に対して危機感を示した。
 「日系人へメッセージを」との質問には「日本の威信をかけて頑張って頂いた。日本人が信頼されていることはその結果。世界に対して日本人の良さを発信している事にもなっている」と感謝を示した。
 最後には参加者から軍歌「歩兵の本領」をリクエストされ、「やっちゃいますか」と応じ、参加者の手拍子で美声を披露。退場の際も大きな拍手の中、両国旗へ一礼し退場した。
 名誉副会長で、元サンパウロ州議の下本八郎(78、二世)は「親から受け継いだ大和魂が目覚める素晴らしい講演だった」と感想を語り、「壇上に原稿は無く、全て彼の魂の言葉。日本を代表するような人になる」と評した。