ニッケイ新聞社が主催する「第58回パウリスタ・スポーツ賞」が6月10日午後、サンパウロ市議会で行われる。今回は「特別賞」の中で、来週から始まるサッカーW杯ブラジル大会開催を記念して、98年W杯フランス大会に日本代表として出場した功労者・呂比須ワグナーさんを特別表彰する。そのほか、例年通り、コロニアで優秀な成績を収めた現役選手や、競技の普及に尽力した功労者など、今年は21人が顕彰される。授賞式を前に全受賞者の略歴を紹介する。
《特別賞》
【野球】ジェラルド・マルイ・タカヤマ
84歳。ペルー野球連盟で会長を、南米野球連盟で副会長を務める。リマ野球リーグで責任者として、59年から運営に携わり、ペルーでの野球文化普及に貢献した。ブラジル・ペルー間の野球交流にも尽力した。
【サッカー】
和田忠義
81歳。アルモニア教育文化協会の現会長で、スポーツ面での日伯交流に貢献。特にサッカーの分野における日伯児童の国際大会を、87年から運営する。これまで19回を数えコリンチャンス、パルメイラスなど強豪チームも参加するまでに発展させた。
【サッカー】
呂比須ワグナー(ワグネル・ロペス)
45歳、聖州フランカ市出身。87年に来日して以降、ベルマーレ平塚(現湘南ベルマーレ)、名古屋グランパスエイトなど日本のJリーグでプレーし、97年に日本へ帰化。98年のフランスW杯に出場した。現在、ブラジル全国選手権1部のクリシューマFCで監督を務める。
【卓球】
アキヒコ・ニシモリ(故人)
享年78。聖州マリリア市に生まれ、パラナ州マリンガ市に居を構えた。日系人全伯大会を7度制覇し、市、州の両大会でも20回以上の優勝を飾った。今年初めに他界する4カ月前まで選手として活動。生涯現役で終えた。
【パークゴルフ】
高木達(たかぎ・すすむ)
79歳、福島県生まれ。競技の普及に尽力。農場内に自らの手で36ホールを造成し、愛好者に開放している。また環境保全を目的に700本の沖縄桜、イペーを植樹した。02年からは5月に全伯大会(クリチバ総領事杯)を開催している。
【射撃】
ヨシオ・キヨノ
79歳、聖州バストス市生まれ。20代で士官学校に入学し、拳銃訓練などに励んだ。後に陸軍大佐となり、ノーバ・バンデイランテス射撃協会(associacao Nova Bandeirante de Tiro ao Alvo)の設立にも貢献。オリンピック仕様の競技方針を取り入れ、射撃競技の普及に取り組んだ。
【ゲートボール】
菅原和司(すがわら・かずし)
78歳、宮城県生まれ。85年リオ州GB愛好会に入会以来、選手、審判員として活躍。03年には全伯GB連合会副会長に就任し、指導員としても活動する。96年からリオ日伯文化体育連盟理事長を4年務め、同州移民90周年祭でも、実行委員長として指揮を取った。
【ゴルフ】
ミツグ・キバ
77歳。アマゾナス州マナウス市在住で、ゴルフ場の管理人を務める。90年からゴルフを始め、マナウス・カントリークラブの運営も任され、北部随一のゴルフ場となるまで改善。アマゾン日系社会のゴルフ界に多大な貢献を残した。
【ラジオ体操】
マサオ・アオキ
75歳、聖州ヴァルパライーゾ市出身。聖市のヴィラノーヴァ・カショエイリーニャ・ラジオ体操会の設立に貢献。長く副会長を務め、組織の構築に尽力。09年から4年間は、全伯ラジオ体操会で会長を務め、数々のイベント運営に携わってきた。
【健康表現体操】
小林文枝(こばやし・ふみえ)
74歳、東京都生まれ。64年からポルトガルでの水泳指導を経て75年にブラジルに移住。日語教師として活動するかたわら、86年から健康表現体操の指導を開始。08年の移民百周年祭では体操参加者のまとめ役となった。10年から、ブラジル健康体操協会の副会長を務めている。
【相撲】
猫塚司(ねこづか・もり)
71歳、岩手県生まれ。63年に移住し、現在ピラカイア市在住。68年より毎年全伯大会に出場し、翌年に団体優勝した。指導者としても自らの敷地内に土俵を作り、後世の指導に当たる。聖北相撲連盟副会長、伯国相撲連盟でも技術部長、副会長など要職を歴任した。
【ソフトボール】
フェルナンド・サトリ・マツモリ
62歳、聖州アンドラジーナ市生まれ。審判員を18年間務め、00年には国際ソフトボール連盟から国際審判員の認定を受けた。伯国野球ソフトボール連盟で審判部長を務める。
【マレットゴルフ】
ユキオ・ウツノミヤ
62歳。パウリスタ・マレットゴルフ連盟で総務理事を担当し、競技の発展に寄与。スポーツとしてのマレットゴルフ普及に尽力した。日本カントリークラブに所属し、同地大会では最大級の規模での開催に、大きな功績を残した。
【合気道】
パウロ・セルジオ・クレモナ
61歳、聖市生まれ。弁護士。79年から合気道を始め、黒帯の5段保持者となる。99年から市内で自身の道場を開き合気道の指導者となる。近隣住民のために日本武道の継承にあたっている。
【剣道】
ロベルト・ツネオ・ミヤジマ
56歳。聖州ペレイラ・バレット市出身。現在、市内で医者として働く。8歳の頃から剣道を始める。89年からは地元のペレイラ・バレット市文化スポーツ協会で指導者も務め、01年12月、聖州体育審議会の公認講師となった。
【古武道】
ダニーロ・ペドローゾ
45歳。聖州カンピーナス市出身。石油化学業に勤務する。02年から本格的に古武道を始め、第11回全伯剣術大会(12年)で優勝した。二天武道研究所カンピーナス支部で役員を務め、ピラシカーバ、アメリカーナ、ジュンジアイなどで普及活動を行っている。
【空手】
シモーネ・ハツミ・ヨナミネ・モタ
45歳。聖市出身。6歳から空手を始めて以来、12回の地区大会優勝、10回の州大会、全伯大会制覇を誇る。87年には沖縄国体に出場。メキシコ、スペインなどの国際大会でも入賞を果たしている。97年からは指導者としても活動し、伯代表コーチとして世界大会にも参加している。
【陸上】
マルセロ・ナカノ・ダニエル
30歳。中・長距離を専門とし、昨年は1500メートル、5000メートル、800メートルと全伯日系人大会で優勝した。ペルーでの国際大会にも出場し、1500、5000メートルで優勝。今年ボリビアでも各種目で優勝している。
【野球】
アンドレ・リエンゾ
25歳、聖州アチバイア市生まれ。米メジャーリーグで、ブラジル人初の投手として活躍。アチバイア野球クラブ出身のメジャーリーガー誕生に地元が沸いた。昨季は10試合に登板し、初勝利含め2勝3敗で終えた。今季も主力の先発投手として白星を重ねている。
【柔道】
ワグネル・タダシ・ウチダ
25歳。体育教師の免許を持つ。地区大会でも無類の強さを誇り、柔道形を競う大会で聖州、全伯を制覇した。12年にはチリで行われた南米大会、昨年は東京で行われた講道館・柔道形競技にも出場した。
【テニス】
アレシャンドレ・ツヨシ・ツチヤ
21歳、聖市出身。テニスのプロ選手。昨年地区大会で優勝。国内トーナメントツアーに参戦し、上位に名を連ねる。13年シーズンはナタル大会で準優勝、ほかベスト4など。ベレン、リオ・プレット大会などダブルスでも優勝する実績を残した。