12日からのW杯開幕を前に、サンパウロ市一の繁華街ヴィンテ・エ・シンコ・デ・マルソ(3月25日街)周辺が大賑わいを見せている。
W杯用の装飾用品や応援グッズ、記念品をふんだんに取り揃えたのに売れ行きが振るわないと悩んでいた同街だったが、W杯反対のデモなどに遠慮していたり、バスや地下鉄のストなどで足を奪われて直前になっても何も準備が出来ていなかったりした人々が慌てて押し寄せたのか、大きなイベントのない平日は平均45万人といわれる買い物客の数が150万人/日に膨れ上がった。
店内や道路は足の踏み場がないほど混み、人や荷物にぶつからずに歩くのが困難な状態は、同街周辺が賑わっている証拠で、出遅れぎみだったW杯商戦はやっと活気を呈してきたといえる。
今回のW杯は開幕戦が恋人の日と重なり、恋人の日を11日に振り替えるショッピングセンターなども出ているが、恋人と一緒に代表チームを応援するというプランも多いようだ。また、6月恒例のフェスタ・ジュニーナ用の衣装や帽子も黄色と緑をあしらったものが多く、W杯とフェスタ・ジュニーナを一緒に祝えるような商品が数多く出回っている。
開幕までほんの数日という段階で大挙する買い物客の姿からは、何事も最後の最後に駆け込みでという傾向が少なからずあるブラジル人気質がうかがわれる。(10日付フォトス・プブリコスなどより)