ワールドカップ開催前の最後の大統領選挙のアンケートが5日にダッタフォーリャ、10日にイボッピから発表され、共にジウマ大統領(労働者党・PT)が支持率を落とし、アエシオ・ネーヴェス氏(民主社会党・PSDB)やエドゥアルド・カンポス氏(ブラジル社会党)と決選投票になった際の得票率も差が詰められて来ていることがわかった。6日、11日付伯字紙が報じている。
ダッタフォーリャの調査では、ジウマ大統領に投票するという人が前回5月の調査の37%から34%に落ちた。同調査では、アエシオ氏も20%から19%、カンポス氏も11%から7%に落ち、「誰に投票して良いかわからない」を示す白票・無効票が計30%に達するなど、国民の迷える心情が伺える。
決戦投票のシミュレーションでは、「ジウマ氏対アエシオ氏」が前回の「47%対36%」から「46%対38%」、「ジウマ氏対カンポス氏」が前回の「49%対32%」から「47%対32%」になり、ジウマ氏にとって油断できない状況になってきている。
一方、イボッピの調査ではジウマ氏の支持率が前回の40%から38%に落ち、逆にアエシオ氏が20%から22%、カンポス氏が11%から13%に上がった。キリスト教社会党(PSC)から出馬が有力視されるエヴェラウド氏の得票率は前回と同じ3%だから、これら3候補の合計はジウマ氏を上回り、決選投票にもつれ込むことが予想されている。
決戦投票になった際のシミュレーションでは、「ジウマ氏対アエシオ氏」の場合が前回の「43%対24%」から「42%対33%」、「ジウマ氏対カンポス氏」の場合が「42%対22%」から「41%対30%」となった。現時点ではダッタフォーリャ、イボッピ共に、決選投票でのアエシオ氏、カンポス氏は共に国民の30%以上の支持を獲得するに至っている。
イボッピでは副大統領候補も併記してのシミュレーションも行なっている。ジウマ氏に現大統領のミシェル・テメル氏、アエシオ氏に元セアラー州知事のタッソ・ジェレイサッチ氏、カンポス氏にマリーナ・シウヴァ氏の名前を見せて得票率を調べた場合は、ジウマ氏が37%、アエシオ氏が22%、カンポス氏が18%となり、マリーナ氏の影響力の大きさがうかがわれる。
また、ジウマ大統領には気になるデータも出ている。ここ最近のジウマ政権の支持率は「よい」「普通」「悪い」がほぼ3等分される傾向が続いていたが、イボッピの世論調査では遂に「悪い」が35%で1位になり、「普通」が32%、「良い」が31%で最も低くなった。
さらにイボッピの調査での「拒絶率」も、アエシオ氏が18%、カンポス氏が13%だったのに対し、ジウマ氏に対する拒絶率は、倍以上の38%にまで達している。
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