ホーム | 日系社会ニュース | 21人のアスリートらに栄誉=第58回パウリスタ・スポーツ賞=サンパウロ市議会の贈呈式に3百人=元日本代表 呂比須さんも表彰
記念プラッカを手に笑顔をみせる受賞者ら
記念プラッカを手に笑顔をみせる受賞者ら

21人のアスリートらに栄誉=第58回パウリスタ・スポーツ賞=サンパウロ市議会の贈呈式に3百人=元日本代表 呂比須さんも表彰

 スポーツ振興を目的に、日系スポーツ界の功労者や優秀な成績を収めた選手らを表彰する『パウリスタ・スポーツ賞』(ニッケイ新聞主催、高木ラウル社長)の贈呈式が10日夜、サンパウロ市議会貴賓室であった。関係者ら300人がサッカー、野球、ゴルフ、卓球など19競技における計21人の受賞者を称えた。前身のパウリスタ新聞時代に始まり、今回で58回目。

 会場は受賞者の家族や関係者など、300人以上で賑わい、追加で椅子が用意されるほど一杯となった。壇上には、野村アウレリオサンパウロ市議はじめ、日系議員、福嶌教輝在聖総領事、日系3団体の代表などが顔を揃えた。
 受賞者のこれまでの功績が読み上げられ、来賓らから一人一人に記念プラッカが手渡された。
 今年4月からブラジル全国選手権一部(セリエA)のクリシューマFCの監督に就任するなど、さらなる飛躍が期待される呂比須ワグナーさんは「歴史のある素晴らしい賞だということは知っている。日本で頑張ってきたこと、ブラジルで必死に結果を出してきたことを認めてもらって、ブラジル側で賞をもらえるなんて本当に嬉しい」と流暢な日本語で話し、笑顔を見せた。
 ペルー系二世で同国の野球文化の普及に貢献、第一次ガルシア政権下ではスポーツ長官も務めた丸井ヘラルドさん(84)は、野球部門での特別賞を受賞。「野球を始めた70年近く前には、元々ペルー人たちが作った協会はあったけど、専用グラウンドもなく用具も全く足りていなかった。リーグも整備され、多くの子どもたちが規律や礼儀の精神を持って競技に取り組むようになっているのは、本当に嬉しい」と感慨深げに話し、「野球は自分の人生、といえるくらい、生涯をかけてきた。それを認めてもらえることには感謝でいっぱい」と笑顔で話した(14日発行の移民の日特集号で詳報)。
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 東京ヴェルディなどJリーグのチームのスポーツドクターとしても活躍し、呂比須さんと深い親交のあるマルコス・アウレリオ・クーニャサンパウロ市議は、挨拶の中で「私がサンパウロFCにいた時、彼は新しく入団してきた15歳の青年だった。後に私はジャマイカ代表のドクターを務めたけれど、日本代表として98年のW杯に出場した彼と、フランスで再会した時は本当に不思議な気分だった」とのエピソードを披露した。