G1が行った調査によると、W杯開催12市中10市では、5月末までにデング熱のピークは超えたようだと11日付G1サイトが報じた。
「気温や湿度が高いと発生が続く可能性はあるが、ピークは過ぎた」というのは、サンパウロ総合大学(USP)とサンパウロ連邦大学で教鞭をとるマルセロ・ナシメント・ブラチニ教授だ。
同教授によると、W杯期間中は例年も患者発生が減る時期で、5月までの患者数の推移から見て患者増加傾向が残っているのはクイアバとブラジリアのみだという。ただし、5月分のデータが入らなかったレシフェは、4月の時点で若干の増加が見られた。
保健省によれば、今年1~5月に感染が確認されたデング熱患者の総数は、昨年同期より63・3%減っており、過去5年間の平均より少ない。 12市の患者数を見ると、クリチバは5月17日までの患者が0(昨年は1人、以下同)。ポルト・アレグレも5人(219人)と少ない。ベロ・オリゾンテ1231人(9万5387人)、クイアバ816人(3155人)、フォルタレーザ757人(8777人)、マナウス408人(1万3375人)、ナタル760人(4396人)、レシフェ166人(1308人)、リオ1348人(66278人)は、昨年の患者数を下回っている。
今年の患者数が昨年より増えたのはサルバドールの3551人(2720人)とサンパウロ市の6896人(2617人)だが、両市の患者発生も減少し始めた。5月の時点で減少が始まらなかったブラジリアは7805人(1万1820人)で今後の動きが気がかりだ。
W杯中は外国人観光客60万人の来伯が見込まれるが、オズワルド・クルス研究所の雑誌掲載の情報によると、観光客がデング熱に罹患する可能性は60万人中33人。最悪59人、最低だと3人だが、南部以外の地方への旅行者なら、蚊取り線香や防虫剤携行、長袖に長ズボン着用などの自衛手段もあるという。
なお、13日付エスタード紙によると、サンパウロ市では6月11日までに確認された患者数が昨年同期比314%増の1万124人となった。患者数最多はジャグアレの1242人で、人口10万人当たりの患者発生率が100人を超えた地区は96地区中25となった。デング熱による死者は8人のままで、患者0はマルシラックとソコーロ(共に南部)のみだ。
サンパウロ市保健局は12日、西部と南部、東部では、17日までに再度の消毒や幼虫駆除作戦を行う。
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