W杯開催都市とその周辺の空港の増改築工事が遅れ、開催期間中の混乱も懸念されていたが、連邦政府が16日、現時点での混乱は予想以下と発表した。16日付フォーリャ紙サイトが報じた。
大統領府民間航空局(SAC)のモレイラ・フランコ長官によると、開幕前日の11日から15日午後5時までの統計では、飛行機の遅れは4・2%でキャンセルは8・2%だった。17日付エスタード紙は、主要20空港では12日以降、遅れ6・5%、キャンセル11・22%と報じたが、これらはいずれも当初予想された数字より低いものとなった。
民間航空監督庁(Anac)のマルセロ・グアラニス長官は当初、ピーク時の遅れを15%、キャンセルを5~10%と想定していた。だが、既に試合が開催された都市の空港での飛行機の遅れは、ペルナンブッコ州レシフェ3%、セアラ州フォルタレーザ7%、アマゾナス州マナウスやミナス・ジェライス州ベロ・オリゾンテでも10%だったという。
「これらの数字は正常な範囲かそれ以下だ」とグアラニス長官は語る。フランコ長官も「国際線の平均と比べると著しく低い」としている。国際線の運行基準では、航空便の遅れは15%までが正常とされている。
グアラニス会長は航空便の遅延率が低いのは、Anacが空港の運用能力を超えないよう、飛行機の本数をうまく制御したからだと説明。「リオやサンパウロ市、ブラジリアの空港は通常、運用能力が限界に近くなっているが、今回は開催12都市周辺の全16空港の便を時間単位で管理し、運用能力を超えないよう配慮している」という。
グアラニス長官は、今回の調査期間中は、空港内での違反行為の数が少なかったことにも注目した。同長官によると、客の権利に反する行為が25件、技術的問題が11件あったが、この数は年末やカーニバルといった大きな動きのある時期よりも低いという。