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メキシコの英雄オチョア=セレソンの面々も相次ぎ絶賛

 17日のサッカー・ワールドカップ、ブラジル対メキシコ戦で一躍有名になったのは、メキシコのゴールキーパー、ギレルモ・オチョアだった。
 前半26分にネイマールのゴール右側へのヘディング・シュートを横っ飛びで右手一本で止めたのをはじめ、ブラジルセレソンの決定的なシュート・チャンスを阻むこと4度。ブラジルメディアは巨大な壁を意味する「パレドン(paredao)]とか「ムロン(murao)」といった言葉でその守りの堅さを表現したほか、オチョアに関するツイッターやスーパーヒーローのイメージでパロディにされた写真で、17~18日のネットは世界的に盛り上がった。
 負け試合にこそならなかったが、すっかり主役を奪われた形となったブラジルセレソンも、この日のオチョアの美技の数々に関し、以下のような賞賛の言葉を贈っている。
 まず、共にキーパーとして戦ったジュリオ・セーザルは「すばらしかったね」と讃えた。この日、ジュリオが裁いた相手の得点になりそうなシュートは1本だけだった。
 一方、センターバックのチアゴ・シウヴァは「今日、ネイマールのヘディングを止めたあの瞬間が夢に出てきそうだよ。あのキーパーは本当にすごいプレーをしたよね」と語った。フランスのPSGに所属するチアゴは、最近まで同リーグのACアジャシクオに所属していたオチョアを、かねてからよく知っていたという。
 また、センター・フォワードとしてゴール前まで攻め入っていたフレッジは「最低でも4回は奇跡的プレーを何の迷いもなくやってのけたよね」と語った。
 そしてフェリポン監督は「あのキーパーは嫌いだ」と悔しさまじりに語りながらも、「彼の守備はすばらしいのひとことだった。本当に最高のゲームだったよ」と敵将ながら賛辞を惜しまなかった。
 一方、背中の痛みを訴えこの試合を欠場したフォワードのフッキは、出場への意欲は強かったが、「監督判断に従った。直訴も出来たが、監督の判断は尊重されるべきだ」と語った。今回の試合が引き分けに終わった原因には、オチョアの美技の連続もさることながら、フッキの欠場によってセレソンの攻撃力や連携が弱まったこともあげられている。
 検査では「故障なし」との結果も出ており、フッキ本人の体調さえ万全ならば、次のカメルーン戦はベストメンバーでのぞみ、今回の引き分けの雪辱を晴らしたいところだ。(18日付フォーリャ紙などより)