ワールドカップでブラジル代表のグループ・リーグ(A組)最終戦の行われた23日、サンパウロ市の交通は平日であったにもかかわらず渋滞のピークは88キロで、試合開始前の1時間前にはわずか6キロに落ちるほど、通りが閑散としていた。23日付伯字紙が報じている。
ブラジル代表対メキシコ戦があった17日のサンパウロ市は、午後3時に史上3番目に長い302キロの渋滞を記録した。そのことを踏まえ、フェルナンド・ハダジサンパウロ市市長は市議会に23日を休日にする案を提案したが、市議会に却下された。
この却下後、ハダジ市長はロジージオを強化することで交通渋滞の緩和をもくろんだ。23日はナンバー・プレートの末尾番号が1と2の車が乗り入れ禁止となり、バス専用レーンの運用時間の延長措置も行なった。
この日は自主的に休日にした企業も多かった。大サンパウロ市圏のバルエリ市では、市政記念日による休日が24日であったにもかかわらず、1日繰り上げて休みにした。
そうしたことが重なり、23日のサンパウロ市は、平日としてはいつになく車の通りが少なかった。交通工学公社(CET)によると同市の渋滞は午後2時に記録した88キロが最長で、ブラジル対カメルーン戦の行われる1時間前の午後4時にはわずか6キロに低下。この時間帯には、イタケロン・スタジアムで行われたオランダ対チリ戦の帰りの客などがいた程度で、市内には人影が消えていた。
なお、この日の市議会では、55人いるはずの市会議員のうち、出席者はわずか11人に過ぎず、13時には議会も閉まった。奇しくも市長からの休日の提案を却下したのは市議会だった。