ブラジルの食卓ではお馴染みで、食料品のインフレの話が出ると頻繁に名前も挙がるトマトが、農業界では益々その重要度を増していると26日付フォーリャ紙が報じた。
ブラジルでは約20種のトマトが栽培されており、昨年の総生産量・産出額(VBP)は、生産量増加と販売価格上昇で100億レアルに達した。今年のVBPは価格が少し下がったため、80億レアルと見られている。
13年のサンパウロ州保税・一般倉庫公社(Ceageso)でのトマト販売額は7億8100万レアルで全体の11・4%を占め、2位のリンゴ(6・6%)に大差をつけた。同年のトマトの取扱量は31万トンで2位。1位は36万9千トンのオレンジだった。
卸売り部門の価格上昇は消費者の懐を圧迫するが、トマトの卸売価格は昨年上半期に43%高騰し、食品部門のインフレ指数を押し上げた。
今年もトマト価格は上昇傾向にあるが、6月の平均価格は5月比で20~25%低下する見込みだ。上半期では20%程度値上がりとなるが、下半期は値が下がりと見られている。