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アエシオ=北東伯の知事選で連立図る=9州中7州で展開か=自身の支持率の低さ解消へ=カンポス対策も同時に進行

 大統領候補のアエシオ・ネーヴェス氏(民主社会党・PSDB)が、ジウマ大統領の労働者党(PT)が強い地盤を持つ北東伯での知事選で積極的な連立確立に乗り出し、PTの地盤を切り崩そうとしていると27日付エスタード紙が報じている。

 アエシオ氏は26日、セアラー州知事選では民主運動党(PMDB)と連立を組み、現上議のエウニーシオ・オリヴェイラ氏を支持するとの発表を行なった。同州では以前、PSDBのタッソ・ジェレイサッチ氏が知事をつとめていたが、タッソ氏は時を同じくして10月の同州の上議選に出馬しないとの意向を表明した。タッソ氏はアエシオ氏の副候補となる公算が強い。
 PMDBは連邦レベルではPTの連立政権最大のパートナーだが、エウニーシオ氏はPTが現セアラー州知事のシジ・ゴメス氏と兄のシロ・ゴメス氏(社会秩序共和党・PROS)が推薦する候補を推す姿勢に不満を抱き、PSDBとの連立を求めた。エウニーシオ氏は現時点での同州知事選の世論調査でリードしており、アエシオ氏の知名度や支持率の向上に貢献すると見られている。
 北東伯第3の票田で620万人の有権者を持つセアラー州での支持獲得は、アエシオ氏にとっても大きい。同氏は北東伯には強い地盤がなく、同地方の知事選でPSDB候補を擁立したり他党候補と連立を組んだりすることで、大統領選での支持を呼びかける場を増やすことが不可欠だ。
 最新のイボッピ調査でのアエシオ氏は、自身の拠点であるミナス・ジェライス州をはじめとした南東伯ではジウマ氏を上回る53%の支持率を得たが、北東伯ではわずか11%の支持しかない。全国の票田の27%を占める北東伯は、PTと前ペルナンブッコ州知事のエドゥアルド・カンポス氏のブラジル社会党(PSB)の地盤が強い。
 その地盤的な劣勢を払拭するため、アエシオ氏は北東伯の知事選に積極的に絡もうとしている。現時点では、セアラー州の他、PSDB候補が出馬するパライバ州とアラゴアス州、民主党(DEM)候補が立つバイーア州での連立が確定しており、PMDB候補が出馬する北大河州での連立も交渉中だ。
 特にバイーア州では、知事候補にパウロ・ソウト氏、副候補にPSDBのジョアシ・ゴエス氏、上議候補にルーラ政権で国家統合相を務めたゲッデル・ヴィエイラ・リマ氏(PMDB)という連立を組み、PTを脅かしている。同州は10年の大統領選の決選投票で、ジウマ氏が最大の差をつけて圧勝した州だ。
 また、ピアウイ州とマラニョン州の知事選ではPSBも含んだ連立を組み、カンポス氏の本拠地で北東伯第2の票田であるペルナンブッコ州とセルジッピ州では連立画策を放棄した。これは大統領選で多くの人がカンポス氏に投票すればジウマ氏の票が減り、決選投票となる可能性が増すためで、決戦投票でカンポス氏からの支持を得るための対策ともいえる。