12日に開幕したW杯は大会15日目の26日で全てのグループリーグが終了、決勝トーナメントに出場する16カ国が出揃った。27日付各伯字紙が報じた。
16チーム中8チームが北中南米国(亜国、ブラジル、チリ、コロンビア、コスタリカ、米国、メキシコ、ウルグァイ)と強さを見せた一方、欧州勢は6チーム(ドイツ、ベルギー、フランス、ギリシャ、オランダ、スイス)にとどまり、退潮が顕著だった。
アフリカ勢はアルジェリアとナイジェリアが食い込んで大健闘を見せる一方、日本と韓国は未勝のまま、アジア勢4カ国は全て敗退。今大会は伝統的な強豪も不調に終わり、優勝経験国8カ国中イタリア、スペイン、イングランドが敗退を喫した。
今大会のグループリーグではそのゴール数の多さが注目された。48試合で136ゴール、1試合平均2・83点がマークされ、1970年のメキシコ大会(32試合で95ゴール)以来の最多記録となった。中でも活躍が目立ったのはブラジルのネイマール、亜国のリオネル・メッシ、ドイツのトーマス・ミュラーの3選手で、それぞれ4ゴールを決めている。
今年1月にバロンドール(世界最優秀選手)に選ばれたポルトガルのクリスティアーノ・ロナウドは対ガーナ戦で得点を決め、試合も2対1で勝利したものの、米国戦とドイツ戦の黒星が響き、屈辱の敗退となった。
初の決勝トーナメント出場を決めたアルジェリアは躍進が目立った。対ロシア戦は苦戦を強いられたが1対1で引き分け、応援に駆けつけた熱狂的な祖国のサポーターを沸かせた。
なお、ウルグァイのルイス・スアレスが対イタリア戦で相手チームの選手の肩に噛み付いたとして、国際サッカー連盟(FIFA)は26日、代表戦9試合の出場停止と、サッカーに関わる活動を4カ月禁止する処分を下した。
大会20日前に膝の手術をして世界の舞台に挑み、19日の対イングランド戦では2ゴールを決める活躍を見せたスアレスだが、試合中の暴力行為に対する処分としてはW杯中最も重いもので、1994年大会でスペインの選手の鼻の骨を折ったイタリアのタソッティ選手に課せられた8試合出場停止を上回る。
スアレスには処分に対する異議申し立ての権利が認められているが、それには罰金として10万スイスフラン(約25万レ)の支払いが必要だ。