世界保健機構(WHO)など350の組織が参加する「妊産婦、新生児&母子保健のためのパートナーシップ(PMNCH)」が、ブラジルの5歳未満児死亡率(以下、幼児死亡率)改善率はW杯参加32カ国のトップと発表したと27日付エスタード紙が報じた。
イタリア大会が開催された1990年のブラジルでは、生まれてきた子供1千人のうち62人が5歳になる前に死亡していたが、現在は14人に減って77%改善している。
次に改善率が高かったのはイタリアで、1990年より76%改善。現在の幼児死亡率は1千人中4人となっている。
幼児死亡率は参加32カ国の全てで改善しているが、その度合いは各国によって異なる。改善率が最も低いのはコートジボアールで、死産や流産を免れた子供達の内、5歳になるまで生き延びている子供は1千人中108人に過ぎない。
幼児死亡率の削減は国連ミレニアム開発目標の4番目の目標だ。ミレニアム開発目標では、2015年までに5歳未満児の死亡率を1990年の水準の3分の1にまで下げる(67%改善する)事を第4目標としており、ブラジルやイタリアは現時点で既にこの目標を達成している事になる。
22日の国連児童基金(ユニセフ)の発表によると、アフリカの西部と中部では毎年、5歳未満の子供200万人が死亡している。世界の5歳未満児の内、同地域で生まれたのは約10%だが、同年齢層の死亡者約660万人の30%は同地域の子供達だという。
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