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「移民の日」に寄せて=内閣総理大臣 安倍晋三

abe-shi 本日、「移民の日」を迎えるに当たり、ブラジルで生活されている約160万人の日系人の皆様に心からお祝いを申し上げます。
 待ちに待ったワールドカップが開催され、現在まさに世界中がブラジルに注目しています。ブラジルでは、今後、リオデジャネイロでオリンピック・パラリンピックも開催されますが、こうした大規模イベントの開催のみならず、政治、経済、文化等あらゆる面で重要性を増すブラジルは、今や国際場裏でも大きな影響力と責任を有する重要な国です。
 昨年、私はサンクトペテルブルクで開催されたG20の機会にルセーフ大統領にお目にかかりました。この首脳会談を通じ、幅広い分野における日本とブラジルの協力関係を確認するとともに、両国が基本的な価値を共有するパートナーであること、そして世界最大の日系人社会等を背景とした人的絆や両国の信頼関係を大切にしていくことを確認し合いました。
 私は、今後ともブラジルとの間で、より強固なパートナーシップを築いていきたいと考えています。その際、移住者や日系人の皆様の御尽力及び御活躍により築かれてきた両国間の友情は、何にもかえがたい貴重なものです。政治・経済両面で重要性をますます高めつつあるブラジルに対する関心は、我が国においても様々な方面、レベルで高まっており、その流れは今後も衰えることがないでしょう。現在開催中のFIFAワールドカップ、明年の外交関係樹立120周年、再来年のリオデジャネイロ・オリンピック・パラリンピック、更には2020年の東京オリンピック・パラリンピックと、両国間の交流促進、強化にとって絶好の機会が続きます。日本とブラジルとの更なる関係強化に向けて、日系社会の皆様のお力添えも得て、全力で取り組んでいく考えです。
 日系社会でも世代交代が進んでいることや、新しい世代の日系人の方々がブラジル社会でますます活躍をされているという心強いお話を伺っています。日系社会の基礎を築かれた先駆者方々のお陰で、今日の両国関係の発展を見ることができることを常に心に留めつつ、引き続き新しい世代の日系人の方々の御協力もいただきながら、更なる日ブラジル関係の強化と飛躍に向けて邁進したいと考えます。私自身、なるべく早い時期にブラジルを訪問したいと考えています。
 改めて日系社会の皆様方の御努力に敬意を表しつつ、御健康と御多幸を心から祈念申し上げます。