静岡県サッカー協会の高田稔副会長、竹山勝自理事、納谷義郎評議員ら関係者20人が、W杯の現地視察とサンパウロ州サッカー協会(FPF)への表敬訪問のため6月18~26日の間、滞伯した。
納谷さんはこうした団体でのW杯現地視察を82年から行っており、「現地に行かなければ分からない事も多い。また静岡との交流が生まれる機会にもなる。W杯を契機にイトゥー市と伊東市の交流も始まったしね」と意義を説明する。
同協会は、小中学生といった育成年代における指導強化計画「ゴールデンアカデミー」を数年前から立ち上げており、国際交流も推進している。過去にはメキシコ、アルゼンチンとも遠征、指導者派遣などで交流しており、当地とも連携を強くしたい意向だ。具体案として、来年にはブラジルなど中南米からチームを招き、静岡でのU―15(15歳以下)国際大会実施を目指すという。
同計画の実行委員を務める竹山さんは、「最大の目的は、子どもらに国際基準を肌で感じてもらうこと。国外選手との対戦を経験することによって、高い目標を設置することができ、未経験選手との差は歴然」と10代の成長や意識向上を促す考えだ。「ぜひブラジルのチームを招待したい。その機会を作るためにも我々が今努力しなければ」との決意をのべた。
その取り決めを目指すべく、一行は26日にサンパウロ州サッカー協会(FPF)を訪問した。アジビ・ジェラルド・ジャブール副会長らと面会し、両協会間で今後育成年代の交流ができることを望むとの前向きな返答を受け、具体的な計画案を策定したとのこと。
竹山さんは「子どもたちに国際経験を積ませることは我々の使命であり、夢でもある。目標の実現に一歩ずつ前進している」と確かな手ごたえを口にした。