ブラジル日本交流協会(二宮正人会長)が東日本大震災の被災地支援活動とし、「布地蔵販売会」を今週末の県連日本祭りで行う。震災後、現在も宮城県名取市箱塚桜団地仮設住宅で暮らす人々が手作りした地蔵のぬいぐるみで、1体20レアル。
同仮説住宅の住民が元々住んでいた同市ゆりあげ地区は、震災によって死者911人・行方不明者40人、半壊以上の建物5千棟以上と甚大な被害を受けた。震災から3年が経った今も、約240人が同仮設住宅に暮らしている。
布地蔵はゆりあげ地区の名前の由来ともなった、「千年前の大津波で浜辺にゆりあげられたお地蔵様」がモチーフ。制作した住民らは、「お地蔵さまは作っても、もらっても心が癒される」「支援してくれた方々へ『ありがとう』と感謝の気持ちを込めた」と話している。
同協会の岸本和生さんは「何もせず部屋に1人でいると、自分の行く先を考え込んでしまう方がいる。集会所に集まってみんなで作業すると気持ちも明るくなるそうです。被災地の現状を伝えるための写真展も行います。関心のある方はぜひ」と来場を呼び掛けた。