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教会の入り口で花婿急死=「幸福なまま死んだ」と兄弟

 サンパウロ州タウバテで6月28日、結婚式の会場まで来た花婿が、仲人らと挨拶を交わしている間に心筋梗塞を起こし、急死するという事件が起きた。
 マルセロ・テイシェイラ・ドス・サントスさん(35)は心臓病を患って2年間治療を受けていたが、最近は症状も安定しており、誰が見ても幸福そのものという顔で教会に着いた。
 結婚式の当日、マルセロさんを車に乗せ、教会の入り口までに連れて行ったのは弟のミシェル・テイシェイラ・ドス・サントスさん(32)だ。「あの日の兄を見て、心臓病を患っていると思った人はいなかったはずだ」と言うほど元気だったマルセロさんが気分が悪いと言い出し手倒れたのは、教会に着いて仲人夫妻や来賓達に挨拶していた午後8時で、花嫁はまだ教会に到着していなかった。
 アメリコ・ブラジリエンセ出身でタウバテのレストランの主任だったマルセロさんはこの日、タウバテ出身のレナッタ・ロッシャさん(37)と結婚式を挙げるはずだったが、病院に運ばれる途中で息を引き取った。
 マルセロさんとレナッタさんは5年前から交際し始め、3年前から一緒に生活していた。マルセロさんの病気が発見された時、医師は「あと1週間」と宣告したが、「彼が少しでも長く生きていられるよう、二人で戦った」という。
 マルセロさんの遺族は、レナッタさんは治療を進める時にいつもそばに居て、マルセロさんを支えた「港」のような存在で、彼女の協力がなければ闘病生活は成り立たなかったとしている。
 マルセロさんの最大の夢だった結婚式は花婿が倒れたために中止されたが、死に顔は平安そのもので、あたかも眠っているようだったという。レナッタさんは今も動揺した状態だが、マルセロさんの遺体は6月30日にアメリコ・ブラジリエンセの墓地に埋葬された。(3日付G1サイトより)