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メンサロン=ジルセウが労働を開始=セミ・アベルトを活かし

 最高裁によって正式に昼間外出(セミ・アベルト)時の労働が認められた、メンサロン事件の主犯格でルーラ政権の元官房長官のジョゼ・ジルセウ氏(労働者党・PT)が3日から、ブラジリアの弁護士事務所で勤務しはじめた。3日付伯字紙が報じている。
 ジルセウ氏は12年のメンサロン裁判で10年10カ月の実刑判決を受けたが、「組織的犯罪」の2年10カ月分が判事投票で接戦だったため、13年11月からの服役の際、その分を差し引いた7年11カ月の実刑犯として服役しはじめた。この場合は刑期が8年を下回るため、セミ・アベルトが認められた。その後、14年2月に上告審で同罪が無罪となり、正式にセミ・アベルトとなっていた。
 ジルセウ氏は13年中から外部での労働許可を求めていたが、ジョアキン・バルボーザ最高裁長官の強い反対で認められていなかった。だが、6月25日の最高裁判事投票で9対1の圧倒的多数でセミ・アベルトでの労働が認められた。
 ジルセウ氏は2日、収監されていたパプーダ刑務所から、受刑者移行センター(CPP)に移送された。CPPは外での労働許可が認められた囚人のための刑務所で、ジルセウ氏同様に労働許可が下りたデルービオ・ソアレス氏(PT)や共和党(PR)元党首のヴァルデマール・コスタ・ネット氏も移送された。
 ジルセウ氏は3日から、弁護士のジョゼ・ジェラルド・グロッシ氏の事務所の図書室で働きはじめた。3日は午前7時27分に刑務所を出て55分に職場にき、労働をはじめた。
 ジルセウ氏の勤務時間は午前9時から午後6時までで、月給は2100レアルだ。通勤には公共交通機関の使用が認められ、職場から半径100メートル以内の場所なら昼食もとれる。職務はグロッシ氏の事務所内部に限り、勤務状況の報告も義務付けられている。