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日本祭り「お疲れさま!」

 県連日本祭りの裏方で働いた皆さんに、今年も心から「お疲れさま!」と言いたい。特に各県人会の婦人部の皆さんはこの数日間、家庭のことは二の次で働きづめだった▼弊社と静岡新聞が主催した富士山写真展にも多くの観覧者が訪れ、「涙が出ました」「こんな富士山初めて見ました」と感想を述べていく人もいて、主催者冥利に尽きた。ブラジル人も多く訪れ、やはり「モンチ・フジ」には世界に訴える何かがあるのだと確信した▼W杯真っ最中にも関わらず例年以上の人出だったと聞き、どれほどこの行事を楽しみにしているサンパウロ市市民が多いかを痛感する。仕事柄いろんな行事に顔を出すが、これほど駐在員から日系人やブラジル人、若者から高齢者まで幅広く楽しめるものはない▼にも関わらず、来年からの会場賃料高騰を受けて、中止検討中と聞くにつけ、何とかならないかと思う。来年は日伯修好120周年―より盛大にやるべき機会なのに逆に撤退では…▼安倍首相が8月に来伯する予定と聞く。日本政府と力を合わせてこの行事を続けていく方策は見いだせないか。仏パリ日本文化会館の07年の運営費は約7億9千万円で、国際交流基金がうち約6億8千万円を負担したとの論文を読み、日系社会には出たことのない大金だと悲しくなった。地元主催で世界最大規模の親日イベントを17回も開催してきた実績を評価し、こちらにこそ力を割いてほしい▼県人、日系人だから―と無条件に無償奉仕する人々が数千人いてこそ、手間と時間をかけて準備できる。世界のどこにそんな国があるのか。残念ながら県人や日系意識は薄れてきた。今こそこの伝統を継続できる仕組みを作るべきだ。(深)