13日に行われたW杯の決勝戦はドイツ対アルゼンチンで、どちらもドイツのアディダス社のユニフォームを使っていたが、決勝点を入れたゲッツェが履いていたのは米国のナイキ社のシューズだった。また、今大会で2点を決め、4大会の通算得点を16に伸ばしたクローゼが16点目を決めた時のシューズもナイキ製だった。
これらはスポーツ用品の会社が各国の代表チームや選手のスポンサーとなった例だが、世界15カ国、2万1千人を対象とした調査によると、ブラジルはサッカーチームや選手のスポンサーとなる事で知名度が上がる可能性が高いという。
例えば、自分がひいきにしているチームや選手のスポンサーとなった事であるメーカーの名前を初めて知ったという人は42%。世界平均は22%だから、ブラジルではサッカーチームや選手のスポンサーとなる事で名前が知られるようになる可能性は世界平均の約2倍という事になる。
友人との会話でひいきのチームや選手のスポンサーの事が話題に上る率もブラジルは38%で、世界平均の31%より高いし、スポンサーの商品やサービスを利用する事でチームや選手を支援している事になると考える人も56%で、世界平均の44%を上回る。ひいきの選手が宣伝に出演するとスポンサー名やその商品への関心が高まるという人も61%(世界平均は55%)いる。
サッカーに関心がある人は92%(世界平均は83%)で、自分が好きなチームを応援する事は自分にとって大切な事と考える人も46%(世界平均は29%)いるが、90%の人はライバルチームのスポンサーの商品やサービスであっても拒絶しないという。
また、ブラジル人は、試合の結果によって精神状態や気分が大きく変わる人が37%(世界平均は23%)おり、感情の動きがより激しい。
サッカーチームや選手のスポンサーとなって知名度が上がった代表的な例はKalungaだ。それまではサンパウロ市内やサンパウロ州の一部の人にしか知られていなかった文房具や事務用品の会社だが、1985~94年にコリンチャンスのスポンサーとなった事で全国的に知られるようになった。同社の名前をコリンチャンスと結びつけて覚えている人は現在でも相当数いるという。
だが、スポンサーになる=即座に知名度が上がるではない。韓国の電気電子機器メーカーのLG社は2002年にサンパウロFCのスポンサーとなったが、2年目になっても何のメーカーかを知らない人が多い事が判明し、モルンビー・スタジアムと交渉。あちこちに自社製品を置いてもらう事でサポーター達の間で商品と社名が一致するよう努めたという。
オンラインで英語教育を行うイングリッシュタウン(Englishtown)はW杯の公式スポンサーとなって知名度が上がった例の一つだ。ユニフォームなどには名前が出てこないものの、2018年までブラジル・サッカー連盟にサービスを提供する権利と代表チームのロゴを使う権利を買った事で6月の生徒数は昨年12月より30%増えたという。(14日付エスタード紙より)
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