ダッタフォーリャがサッカー・ワールドカップでブラジルに訪れた外国人観光客にアンケートをとったところ、83%がW杯の運営に「よい」の評価を下していたほか、ブラジルの運営に肯定的な評価を行なっていたことがわかった。15日付フォーリャ紙が報じている。
開催前はインフラやスタジアムの建設の遅れや抗議活動の報道が相次いだことで、ブラジル内のみならず、国外でも今回のW杯の運営は心配されていた。今回のアンケートに答えた人たちも、90%が来伯前にブラジルに関する前知識を得ており、その半分が「悪い評判」の方を聞いていたという。
だが、ふたをあけてみると、今回のW杯やブラジル人に対する外国人観光客の印象は非常によかったことが明らかとなった。
W杯の「運営」に関しては「よい」が83%。「スタジアムの快適さ」と「スタジアムの警備」は共に92%が「よい」と答えた。「スタジアムの食事」と「スタジアム内の通信」は「よい」が42%と39%でまあまあの評価だった。
また、開催前にもっとも不安視されていたもののひとつの「交通」も評価は高く、「スタジアムまでの交通」で76%、「空港の質」で76%、インフラとしての「交通」も69%が「よい」の評価を得た。工事の遅れで、開催前までに完成しなかったり、計画自体が中止に終わったりした工事が目立っていたにもかかわらず、外国人観光客はほとんど気にしなかったようだ。
「生活費」は「よい」が29%で「普通」の32%を下回った唯一の項目だが、ホテル代も32%しか「よい」が得られておらず、物価の高さではあまり良い評価が得られなかった。
だが、ブラジル人のもてなしぶりは高い評価が集まった。「もてなし」に関しては95%の人が「よい」と評価し、「親切」に至っては98%、「正直」に関しても84%が賛同した。また、「観光イベントの質」に関しても84%の人が「よい」と答えている。
そして、「W杯開催中に抗議活動に出くわしたか」の問いに「はい」と答えた人は全体の29%しかおらず、抗議行動が「暴力的だった」と答えた人は19%のみで、「平和的なものだった」の42%を大きく下回っている。警備についても「W杯に関して」で82%、「個人に関して」で72%が「よい」と回答している。
なお、今回がはじめてのブラジル旅行だった人は全体の61%で、69%の人が「住んでみたい」と答えている。
一方、国際サッカー連盟(FIFA)のジョセフ・ブラッター会長は14日、今回のW杯では運営面とサッカーの質の高さとに満足したとして、「9・25点」との採点を下した。この点数は前回南アフリカ大会の9点を上回るものとなった。