ジウマ・ルセフ大統領と中国の習近平国家主席の首脳会談が17日に大統領官邸で行われ、狂牛病の疑いが生じて停止されていたブラジル産牛肉輸出の再開が確認された。大型市場への輸出の道が改めて開かれたことで、牛肉の有数の産地であるマット・グロッソ・ド・スル州(以後、南麻州)の畜産業者が喜びの声を上げている。
首脳会談の翌日の18日、同州農業畜産連盟(Famasul)のエドアルド・リエデル会長が、州南東部で開かれた「第43回ベラ・ビスタ農業畜産品評会(Expobel)」で取材に応えた。
「一人のブラジル人が1年で消費する牛肉の量は40キロだが、中国人は4キロでその10分の1。でも、14億人という巨大人口で、世界でも購買力も向上している国の一つ」と、中国の市場の大きさに期待する。
現に、開発商工省の輸出情報分析システム(Aliceweb)のデータによれば、2014年前半、南麻州の最大の貿易取引先は中国だった。今年前半の同州の輸出額は28億6700万レアルで、そのうち10億200万レアル(35・59%)は中国との取引によるものだ。
Alicewebによれば、中国が購入するメインの生産品は、量から見ても金額から見ても大豆だ。同州からの大豆輸出は156万4千トン、7億8700万ドルに達し、同州から中国への輸出総額の77・14%を占める。
また、中国は同州の産品を大豆以外にも17品目購入している。主なものはセルロース(16億2796万ドル)、牛皮(3144万2200ドル)、鶏肉の冷凍した臓物類(2493万5千ドル)、脱穀した綿(608万2千ドル)、砂糖(224万5千ドル)などが続く。
骨を取り除いて冷凍した状態の肉は、今年前半、同州で3番目に収益を上げる輸出品だった。金額は2億9400万ドル余りで、前年同期比24・39%増だった。
19日付の地元紙コレイオ・ド・エスタード電子版によれば、同州から中国への牛肉の輸出は、今後2年間で2倍になると見込まれている。(20日付G1サイトより)