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水不足=Aチエテも未開水域使用へ=環境相はSabesp批判

 大サンパウロ市圏の水不足が更に深刻化し、アウト・チエテ水系も8月から「未開の水域」を開放して水不足対策を行なうことになった。22~23日付伯字紙が報じている。
 大サンパウロ市圏約800万人の水源であるカンタレイラ水系は5月から取水口の下の「未開の水域」を開放して水不足解消を図っているが、大サンパウロ市圏東部約400万人に水を供給するアウト・チエテでも8月から未開の水域を開放する可能性があるとサンパウロ州水道公社(Sabesp)が発表した。
 21日現在のアウト・チエテの水位は22・4%まで下がっており、今のまま少雨が続けば11月頃には水がなくなってしまうという。
 そこで同公社は「あくまでも必要性が生じた場合に」としながらも、8月から同水系の未開の水域(350億リットル相当分)から100億リットル分の水を開放する可能性に言及した。また、この開放量でも問題がある場合は11月にさらに150億リットル分の開放を行なうという。
 アウト・チエテは少雨に加え、カンタレイラ水系の水不足深刻化以来、同水系の供給地の一部にも水の供給を行ない、負担が増していた。
 22日、イザベラ・テイシェイラ環境相は、国家水資源庁(ANA)の会議に参加し、「Sabespは水不足の危機回避のための投資が少ない。10年前から投資を行なわれなければならなかった」と批判した。
 ANAの会議に出席した専門家たちからは、エルニーニョ現象でカンタレイラ水系の雨が増えるという保証はなく、3年連続の少雨となる可能性も高いという悲観的な意見も出た。また、「水道の使用量を上げた人には、罰則などを課して料金をあげるべき」との議論も起きたが、ジェラルド・アウキミンサンパウロ州知事は先週、水道使用量が増えた家庭への罰則を適用しないと発表している。