4月7日のAETVが《ジウマ支持率低下はサンパウロ市証券取引所(Bovespa)の上昇を呼ぶ》と報じたのを皮切りに、フォーリャ紙今月10日付けも《ブラジル代表のドイツ戦惨敗翌日、NY証券取引所でペトロブラスなどのブラジル関連株上がる》と書き、《ブラジル代表の調子がいい時はジウマ支持率が上がったが、惨敗すれば逆の効果があるとの憶測からか》との解説を載せている▼同様にヴァロール・エコノミコ紙10日付も《W杯ブラジル代表の惨敗後の最初の取引で、サンパウロ市取引所はペトロブラス、銀行関連、GOLに牽引され強い上げ基調》とした。つまりW杯の惨敗も、ジウマ支持率下降も同じ効果を金融市場にもたらす▼今月14日付けG1サイトは《同取引所はペトロブラスとエレトロブラスに牽引され、この8カ月で最高値を記録》、18日付けVeja誌サイトも《ジウマとアエシオが決選投票になった場合、事実上、支持率同率との調査結果を受け、Bovespaが2・8%上昇》などと同じ傾向を続々と報じている▼投資家はマンテガ財相の経済政策を嫌っているようだ。英FT紙などは《1―7惨敗は、長年に渡ったブラジル好況が終了した象徴》とし、《試合結果は保護主義政策による国内産業の脆弱化、インフレ抑止不調を反映》とまでこじつけた。国際通貨基金が昨年公表したブラジルの国内総生産成長率の14年予想は4%だったが、この4月に1・8%まで下げた。昨年実績が2・3%だからすでにそれより低い。市場は変化を期待している▼投資家の考え方は利益最優先であり、それが国民にも良いとは限らない。でも〃金融界の世論〃は政権交代を強く推している。(深)