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高齢者の車事故の予防に=青信号の秒数延ばすシステム=クリチバで試験的に運行

カードを当てると、青になる時間が長くなる仕組み。少しでも事故が減ることが望まれる。(Cesar Brustolin/SMCS)

カードを当てると、青になる時間が長くなる仕組み。少しでも事故が減ることが望まれる。(Cesar Brustolin/SMCS)

 ブラジルでは車に轢かれる高齢者が多く、被害者10人のうち3人という割合だ。2012年保健省に登録された、車に轢かれて亡くなった高齢者は2700人に上る。
 歩くのが普通の人より遅くなる高齢者が道路を渡りきるのに、青信号が赤に変わるまでの秒数は長くない。歩く時には歩行器を使用するルイス・ラファエルさんは、2カ月前、車に轢かれて大たい骨を骨折する大怪我をした。「曲がってきた車の不注意だった。一度バックしたが、すぐに走り去った」と嘆く。
 パラナ州クリチバ市交通局は、60歳から98歳の高齢者500人を対象に、市内の主な交差点で道路を渡りきるのに何秒かかるかをテスト。赤になる前に信号を渡りきれない人の安全を守るため、高齢者または身体障害者が、歩道の電柱に据えつけられた装置にマグネット式の公共交通機関のカード(クリチバ交通局が発行)を当てると、その信号が青になる秒数が12秒から18秒に変わるという仕組みを、現在試験的に運行中だ。(24日付G1サイトより)