岐阜県教育委員会(野原正美委員長)による『平成26年度 岐阜県農業高校生海外実習派遣事業』で、19日から来月1日まで、県内農業高校生12人と引率教員2人が滞伯中だ。当地の農業事情を見聞し、日本の農業発展に役立てる。
一行はサンパウロ州コロニア・ピニャールでの実習を終え、24日に来社。当地日系農家の印象について訪ねると、「農地や農機、市場の大きさに驚き」といった声が挙がった。中井美穂さん(飛騨高山高3年)は「果物の糖度が地元よりも高い。特に柿に甘みがあった」と違いを語った。
土田洸太さん(岐阜農林高2年)は、「日本では高齢化で農業を続けられない人が多いため、地元には耕作放棄地が多数ある。高齢者でもできる優しい農業、経営方法のヒントを得るべく海外実習に参加した」と参加の動機を語った。
実家が農家という伊藤聖人さん(大垣養老高3年)は、「家業を継ぐために勉強している。整備士にもなりたいので、当地の農機事情を知ることができれば」と研修後半に向けて意気込んだ。
同制度は、国際的な広い視野を持ち、積極的に農業に取り組む青年の育成を目的に78年に開始。高校2、3年生が対象で、今年で36回目となった。
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