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11歳少年の右腕切断=動物園でトラに噛まれる

 パラナ州カスカベルの市立動物園で7月30日午後、ライオンやトラの入っている檻の前で遊んでいた11歳の少年がトラに襲われ、右腕を切断しなければならない大ケガをする事件が起きた。
 少年は両親の離婚後、母親と共にサンパウロ市に住んでいるが、30日は、休暇を利用して父親のところに来ていた。
 少年はトラに襲われる前、安全確保のために設けられた柵を越えて檻のまん前に行っており、檻の隙間からライオンやトラに鶏肉などを食べさせたり、檻に飛びついてぶら下がったり、檻の前を走り回ったりするほどはしゃいでいた。
 周囲の大人はその様子を見て父親に注意を呼びかけたが、中には少年が檻の前で遊んだりしている様子を携帯で録画する人もいた。
 父親は一緒にいた3歳の息子の面倒を見ていたため、少年が檻の前に入るのを阻止する事も、檻の前から出るように指示する事もしていなかったという。
 少年が柵の隙間に手を差し入れて噛みつかれた時は父親らが大慌てで助け出し、大学病院に運んだが、医師達には腕の付け根に近い所で切断する以外の方法がなかったようだ。右腕の切断手術は同日夜行われたが、集中治療室に入院する必要はなく、小児病棟に入院している。
 警察は、父親や動物園関係者、目撃者らからの証言を集めているが、動物園側は、檻の高さは規定通りの1・5メートルで、周りには安全確保の柵や柵の中に入らない様呼びかける看板も設置しており、落ち度はないと弁明。同伴していた父親は保護義務を怠ったとして起訴される可能性がある。
 少年は7月31日にサンパウロ市に住む母親の元に戻る予定だったが、息子が大ケガをして手術を受けたと聞いた母親は、7月31日に現地にに向かった。(7月31日付G1サイト、同日付エスタード紙などより)