教職員の給与が据置かれたことを理由に5月から起きたストが現在も解決していないサンパウロ総合大学(USP)とカンピーナス総合大学(Unicamp)、サンパウロ州立大学(Unesp)は、後期の授業開始を4日に控えた今になっても混乱が続いていると7月31日付フォーリャ紙が報じている。
Unicampは授業の開始が「よくて9月1日になる」としている。それはストの影響で25%の学生の成績や授業日数の確認作業が終わっていないためだ。
USPは「ストに参加している教職員は全体のわずか10%(Unicampは15%)に過ぎない」として、4日に授業を再開する意向だが、こちらもUnicamp同様、前期の成績評価が終わっていない。前期の成績結果が出ないと、学生たちは後期の授業の登録ができない。
またUSPでは来週、高校生がUSPの教授や学生とふれあう機会となる「フェイラ・デ・プロフィッソン」が開催されるが、会場となる同大学のスポーツ・センターは現時点でまだ閉鎖中だ。8月30日にはUnicampでも同様の行事UPAが行なわれるが、現状のままでは開催が危ぶまれている。UPAには現時点でも1万2千通の応募があり、5万人が参加すると見られている。
USP、Unicamp、Unespの3大学の教職員の組合は9・78%の給与調整を求めているが、大学側が人件費が既に予算を超過している状況(USPでは予算の104%)であることから応じていなかった。組合と大学側との次の交渉は9月3日に行なわれるとのことだ。
また、USPではストに参加した教職員には職務につかなかった日数に関する特例を認めず、6日に振り込む給与分から天引を行なう意向だ。
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