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落成式でのエジル司教(中央)とジウマ大統領(Roberto Stuckert Filho/PR)
落成式でのエジル司教(中央)とジウマ大統領(Roberto Stuckert Filho/PR)

ウニベルサル教会=ソロモンの神殿落成式=ジウマら政界の大物参加

 7月31日、サンパウロ市中央部ブラスにウニベルサル教会世界本部の「ソロモンの神殿」の落成式(献堂式)があり、ジウマ大統領をはじめ政界の要人が大勢参加した。1日付伯字紙が報じている。
 7万4千平米の巨大な敷地に建つ同神殿はブラジル一の大きさで、1万人の収容が可能だ。同教会は国内に6500の枝教会を持ち、教祖のエジル・マセド司教は国内視聴率3位のテレビ局、レコルデ局の会長で、同氏の宗教著書は軒並み国内ベストセラーになっている。
 そうした影響もあり、1日に行なわれた落成式には政界から豪華な顔ぶれが並んだ。連邦政府からはジウマ大統領やミシェル・テメル副大統領、アロイージオ・メルカダンテ官房長官、ジルベルト・カルヴァーリョ大統領府総務長官らがかけつけた。連立与党のひとつのブラジル共和党(PRB)は同教会との結びつきが非常に強いことで知られ、党首のマルコス・ペレイラ氏自身が同教会の司教でもある。
 また、最高裁からもマルコ・アウレーリオ・メロ判事と次期長官が有力視されるリカルド・レヴァンドウスキー副長官が参列した。
 サンパウロ州政界からはジェラルド・アウキミン知事やフェルナンド・ハダジサンパウロ市市長、ジルベルト・カサビ前サンパウロ市市長も出席した。この神殿の建設許可を出したのはサンパウロ市だが、市が出した許可は「改修」であったにもかかわらず全く新しい神殿が建ち、工事完成後も消防の安全基準への適合証明が正式に下りていない。工事にかかった6億8千万レアルにのぼる資金は世界各地に存在する信者の献金によるものだ。
 エジル司教は式の演説で「国民は保健や治安の弱さにうんざりしている」と語った。これらは昨年6月の全国規模でのマニフェスタソン以来の国民の代表的な不満だ。
 また、落成式開催前に3度停電し、神殿の周囲で交通渋滞が発生するなどの混乱も起きた。