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首相=大使公邸で200人と懇談=テーブル回り握手交わす

 首都ブラジリアの日本国大使公邸で、安倍首相と地元日系社会の代表者ら約200人と懇談する場が1日午後4時から30分間ほど設けられた。首相の入場にあわせ、7月の全伯太鼓選手権大会のジュニア部門で初優勝を飾った光太鼓が演奏をした。
 当日は、ブラジリア日系老人クラブの高橋実(みのる、90、北海道)会長が代表して「遠路はるばる、ようこそいらっしゃいました。心より歓迎申し上げます。日本は地理的には一番遠い国だが、私たちは一日たりとも忘れたことはない」と語り、「我々日系人には、日本人の誇りを引き継いだ若者を育てる責任がある。その使命を果たす所存です」と挨拶した。
 高橋さんは親に連れられ4歳で移住した。「父親に毎晩、日本語を教えてもらっただけ。無学な私が首相の前で挨拶する日が来るとは思わなかった」と本紙の電話取材に感無量の様子で語った。同クラブは12年に全国老人クラブ連合会(本部=東京都)の50周年記念全国大会で活動を表彰されたばかり。
 安倍首相は、来年の日伯外交樹立120周年に向けた意気込みなどを語った。
 その後、ブラジル中西部日伯協会連合会(FEANBRA)の安永邦義会長が「首相の力強く、温かいお言葉に心から感謝申し上げます」と歓迎の意を述べ、「カンパイ、ヴィーヴァ!」と音頭を取った。首相は各テーブルを回って一人一人と握手をし、記念撮影に応じた。
 首相は父親の安倍晋太郎元外相が1985年にブラジリアを訪問した際に植樹した木を視察し、その隣にイペーの木の記念植樹を行った。