7日、サンパウロ市内では数カ所の観測点での湿度が20%を下回り、異常乾燥に対する警戒が必要な状態となった。8日付伯字紙が報じている。
サンパウロ市の非常事態管理センター(CGE)の発表によると、7日はサンパウロ市西部ラッパの観測地点で湿度19・3%、北部のサンタナとトゥクルヴィでそれぞれ19・9%を記録した。市全体の平均湿度は23・4%だったが、これもここ6カ月で2番目に低い数字となっている。
世界保健機構の基準によると、サンパウロ市のいくつかの地区は、特別な注意が必要な異常乾燥状態だ。
湿度は通常、60%以上が適正とされ、30%をきると「要注意」、さらに20%を切ると「警告」の域に入る。北アフリカにある世界的に有名なサハラ砂漠の平均湿度は16%だから、19%台という数字がいかに低いかがわかる。国立気象観測所(Inmet)も前日の6日に「サンパウロ市の湿度が世界的な砂漠並みに落ちこむことが予想される」との警告を出していたほどだ。
湿度が低下すると大気中の埃が散らばりやすくなり、目や鼻、喉を痛めやすくなるために、特別な注意が必要となる。また、喘息や気管支炎、肺気腫などの慢性的な呼吸器疾患を持っている人にとっても、病状が悪化しやすくなる。
これらの問題を避けるためには、室内などの湿度を保つことと、1日に最低でも2リットルの水を摂取することが勧められている。高温のお湯で長時間入浴するのも避けた方が望ましい。また、10~16時の戸外での運動は避け、車での外出の際には窓を開けないことも勧められている。
8日のサンパウロ市は若干の降雨をみたが、乾季とは言え、これほどの異常乾燥は、共に水位が20%を割っているカンタレイラ水系やアウト・チエテ水系の水不足問題への不安をさらに書きたてる。
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