イスラエルのルーベン・リブリン大統領は11日、ジウマ大統領に直接電話をかけ、同国外務省の広報官がブラジルを「外交的な小人」と呼んだことを謝罪した。12日付伯字紙が報じている。
7月23日、ブラジル外務省はパレスチナ自治区ガザ地区へのイスラエル軍の侵攻を「受け入れがたい」としてイスラエル政府への批判を発表し、現地の状況を確認するためにテル・アビブ駐在のブラジル大使を呼び戻した。
これに対し、翌24日に同国外務省広報官のイガル・パルモー氏が「ブラジルの外交感覚は小人のようだ」とし、「問題を解決するどころか、こじらせるばかりだ」との見解を出していた。
リブリン大統領は11日、ジウマ大統領に直接電話をかけ、パルモー氏の発言は「イスラエル国民の本意ではない」として謝罪を行なった。
これに対しジウマ大統領は、「(ガザ地区の支配勢力の)ハマスによるイスラエルへの攻撃を非難したし、それは今も変わらない」とした上、イスラエルがガザ侵攻で数多くの一般市民を巻き込んでいることに対する批判を再度行なった。ガザ侵攻によるパレスチナ人の死者は1000人をゆうに超え、数百人に及ぶ女性や子供も犠牲になった。これに対し、イスラエル側の死者は少なく、その大半が軍人だ。
リブリン大統領は「ハマス軍からのミサイル攻撃に対する正当防衛だ」と主張したが、ジウマ大統領は、休戦状態が長く続き、イスラエルとハマスの間で行なわれている交渉が恒久的かつ平和的な解決につながることを希望した。また、ブラジルはイスラエルとパレスチナ両国のあいだの歴史的関係を尊重し、各々を主権国家として扱ってきたことも強調した。
ブラジル外務省は先週、エンリケ・サルジーニャ大使のテル・アビブへの復帰を決め、発表した。
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