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【生長の家・谷口雅宣総裁夫妻来伯特集】ブラジルから世界平和を=特別講演会に信者1万人

 ブラジル生長の家伝道本部(村上真理枝理事長)がサンパウロ市のイビラプエラ体育館で3日、生長の家の谷口雅宣総裁と白鳩会の谷口純子総裁を招き、「新しい文明の構築を目指して」をテーマに「特別講演会」を盛大に開催、ブラジル白鳩会60周年も祝った。谷口夫妻は物質的豊かさを追い求める今の世界の動向に終止符を打ち、「神・自然・人間」が調和した世界平和の実現を訴え、ブラジルから国際平和信仰運動をと呼びかけた。二人の来伯という貴重な機会に国内各地およびラ米から信者1万538人が出席し、共に世界平和の実現を誓った。

村上真理枝理事長

村上真理枝理事長

 谷口夫妻が入場すると、会場からは大歓声と拍手が巻き起こった。ブラジル歌、聖歌を斉唱後、村上理事長が「この世界が一つになるよう、大調和を目指す教えを実行し、新しい文明を築きましょう」と力強く開会宣言を行った。
 国際本部が作成したビデオ上映後、ブラジル白鳩会のヴェラ・アパレシーダ・デ・ファリア・カルドーゾ副会長と村上えみ伝道員が、自身の環境保護への取り組みを体験発表した。
 続いて宮裏準治ラ米教化総長が、雅宣総裁の『日時計主義とは何か?―私の日時計主義実験録』(ポ語名=O Princípio do Relogio de Sol)をテキストに、〃日時計主義〃の教えを解説した。日時計主義とは、人生の明るい面に焦点を当てることで現実が変わるとする教え。宮裏氏は「現実は心の現れ。心を明るい思考で満たせば、ポジティブな現実が生まれる。日時計主義は幸せへの道」などと説いた。
 午後は、ブラジル伝道本部が作成したビデオ上映後、カルロス・アルベルト・ダ・シルバ本部講師の司会の下、自然と人間の大調和を観ずる祈りが行われ、全員合掌しながら祈りを捧げた。
 その後、谷口夫妻の講演が行われ、来場者は祈るような様子で傾聴した。

60周年を迎えたブラジル白鳩会

60周年を迎えたブラジル白鳩会

 宮裏ラ米教化総長による閉会の言葉の後、1万人全員で使命行進曲を合唱。花束を受け取り退場していく谷口夫妻を、会場は割れんばかりの拍手で見送った。
 妹家族と来場したアナ・ワタナベさん(77、二世)は、「生長の家で感謝と許し、尊敬を学び、家族皆が調和して生きられるようになった。生長の家は私たちの全てです」と感激した様子で話した。

谷口純子白鳩会総裁

谷口純子白鳩会総裁

白鳩会 谷口純子総裁=幸福の鍵は心の中に

 今、お金で全てを解決するとの考えが世界全体の傾向です。国の指導者も、経済発展が最重要課題だと思っています。もちろんある程度の物質的豊かさは必要ですが、それだけで幸福になれるというのは間違いです。
 努力して生きても死ねば全て無になるなら、人生に意味を見出すのは難しいでしょう。しかし、私たちは単なる肉体ではなく、命の本質は永遠に死なない命なのです。幸福の鍵は自分の内にあり、内に宿る神性を表現するための舞台がこの地球です。
 人生の幸不幸は、一瞬一瞬何を思い、どんな言葉を使い、どんな表情で生きるかに左右されます。それを「身口意」(しん・く・い)=三業といい、生長の家では言葉の力と呼んでいます。良い言葉、明るい言葉、感謝の言葉で心を満たすことが大切です。幸福になれるかどうかは心が決めるのです。
 私たちは皆神の子です。神想観や愛の行いを続けることにより、真理に気づき、一人ひとりが神の子であるとの実感を得ることができるでしょう。

自然と共生する社会へ=山梨の森の中のオフィス

 〃自然から奪う〃生き方から〃自然と共に伸びる〃生き方へ――。山梨県北杜市、八ヶ岳南麓のなだらかな斜面に位置する緑に囲まれた『森の中のオフィス』は、構想以来10年の歳月をかけて建設された生長の家の新たな本部だ。

 太陽光や風など自然エネルギーを最大限生かした日本初の「ゼロ・エネルギー・ビル」(ZEB)を実現。教団をあげて環境保全に取り組み、自然と共生する持続可能なモデル社会を構築、『森の中のオフィス』から学んだ情報を世界に発信するという。2013年10月に東京・原宿から移転した。
 地球温暖化や環境破壊が深刻化する中、生長の家は「天地の万物に感謝せよ」との教えにもとづき、2001年に宗教法人として日本で初めてISO14001(環境保全等に関する国際規格)の認証を取得した。同年、教団の活動から排出するCO2を相殺する〃炭素ゼロ〃運動も始めるなど、環境保全活動を積極的に展開してきた。
 自然の力と最新技術を結んだ新時代の「森の中のオフィス」は、そうした活動の象徴的存在。神・自然・人間が大調和した新たな文明の創造に向け、新たな一歩を踏み出した。