4年に一度開催される国際数学者会議で、数学のノーベル賞と呼ばれるフィールズ賞にリオ出身のアルトゥール・アヴィア・コルデイロ・デ・メロ氏(35)が選ばれ、12日に授賞式が行われたと13日付伯字紙が報じた。
アヴィラ氏は2001年にリオの純粋・応用数学研究所で博士号を取得し、2006年からは同研究所の特別研究員を務める傍ら、フランスの国立科学研究センターのディレクターとしても活躍している。
力学に関する同氏の解析力や直感の鋭さは国際的に評価されており、同氏を選出した数学者達は「今後も長く、数学の発展に貢献出来るはず」としている。現在はフランスのパリに住む同氏には、パリ市長からも祝福の言葉が寄せられた。
アヴィラ氏の受賞はラ米初の快挙だ。同氏以外のフィールズ賞受賞者は、カナダのマンジェル・バルガヴァ氏(40)、オーストリアのマルティン・ハイラー氏(39)、イランのマリアム・ミルザハニ氏(37)の3人で、ミルザハニ氏は女性初の受賞となった。
カナダ人のジョン・チャールズ・フィールズ氏が提唱、1936年に作られた同賞は、顕著な業績を上げた40歳以下の若手の数学研究者に贈られ、数学に関する賞では最も権威がある。ノーベル賞はその分野の権威が受賞する事が多く、賞金も約260万レアルに及ぶが、フィールズ賞はその時点で活躍中の若手研究者2~4人が選ばれ、賞金は約3万1千レアルとつましい。同賞の目的は優れた業績の顕彰とその後の研究を励ます事で、大半の受賞者は受賞後にも著しい成果を上げている。