ホーム | 日系社会ニュース | ■ひとマチ点描■「商売」に王道なし=杉尾ジーバ清美さん(45、二世)

■ひとマチ点描■「商売」に王道なし=杉尾ジーバ清美さん(45、二世)

 サンパウロ州バストス市で始めた日本食輸入品店「商売」が大当たり。1995年にはわずか30平米だった敷地面積は、現在では10倍以上に。2004年にはマリリア市に2軒目を開店した。

 成功の秘訣を尋ねると「運が良かったから。あとはやる気と忍耐ね」と一言。バストス卵祭りの会場で、突然の取材に照れ笑いしながら答える。

 1990年から4年間、静岡と長野県の自動車部品製造工場で働いた。「日本のお店はきれいで整然としている。自分も『コンビニ』みたいな店を出したい」との夢を抱き、帰国。1年後、1号店を開店した。

 日系移住地で日本食品の需要はあるが、人口は2万人。「こんな店開けても売れないよ」と周りからは警告された。学歴は高卒、知識も経験もないが夫と共に手探りでスタート。「大変でも閉めようと思ったことはない。『できる、できる』と信じてやってきた」。今では近隣の町からも客が訪れる。

 デカセギ帰伯者が失敗しがちな原因はと聞くと、「やる気が足りないことね」とピシャリ。成功に王道はなし?!(阿)